愛犬のアルブミン値はなぜ上がらない?原因をしっかり考える必要あり

愛犬の血液検査をしたら、「アルブミン値が低いですね」と言われてしまいました。だからタンパク質を意識したフードに変更したり、手作りご飯にも挑戦して頑張ったのに、再検査をしたらアルブミンの数値はほとんど変わっていませんでした…。
こんな時、飼い主さんは「どうして!?」と頭を抱えたくなりますよね。
ちゃんとタンパク質を食べさせているはずなのに、なぜ血液検査の結果に反映されないのか――。今回はその原因を考えてみたいと思います。
目次
アルブミン値が低下すると体調はどんどん悪い方に転がっていく
アルブミンは血液(血漿)中の主要なタンパク質で、主に肝臓で作られています。そんなアルブミンは健康と直結した重要な役割を担っています。
- 血管内の水分バランスを保つ
- 栄養やホルモンを必要な部位へ運ぶ
- 組織を修復する
- 体内のpHバランスを維持する
- 有害物質の除去(抗酸化作用)
これだけ重要な役割を担っているアルブミンですから、当然のことながら低値になれば体には様々な不調が表れることになります。
- 全身のむくみ
- 腹水や胸水
- 慢性的な下痢や軟便
- 嘔吐
さらには体重減少、皮膚や被毛のパサつき、元気が失われる等々、坂道を転がるように体調はどんどん悪くなっていってしまうのです。アルブミンの役割を見れば、低下によって体調が悪くなるのは、ある意味道理とも言えるのではないでしょうか。
>『愛犬のアルブミン値が低い!お腹に優しいスープご飯で根本からの回復を』

アルブミン値が上がらない時に考えられる3つの原因
アルブミンの数値が低下してしまう原因は、大きく分けると3つ考えられます。
①肝臓に問題が生じてアルブミンを作れない
なんらかの原因によって肝機能が低下すると、アルブミンの合成がうまくいかなくなることがあります。
②アルブミンが失われている
蛋白漏出性腸症(PLE)や腎疾患などが原因でタンパク質が体外へ漏れ出してしまい、血液中のアルブミン値が低下しています。
③アルブミンの材料が足りない、または正常に吸収できない
アルブミンの増加は「タンパク質を食べる=血液中のアルブミンが増加する」という単純な話ではありません。仮にアルブミンの材料が揃っていたとしても、消化のサイクル「消化・吸収・再合成」のどこかに問題が生じていた場合、アルブミン値は上がらないのです。
そうなんです。食事に含まれているタンパク質は「胃腸で分解する」→「小腸から吸収される」→「肝臓で再合成される」という過程を経て、初めてアルブミンになるわけですね。
だからこそ、タンパク質をたっぷり食べさせてもアルブミン値が上がらない、という状況が発生してしまうのです。
>『愛犬のアルブミンは正常値のはずなのにお腹の調子が戻らないとしたら』
アルブミン値が上がらない犬にみられる共通点
慢性的にアルブミン値が上がらない犬には、いくつかの共通点がみられます。もしも以下にあげた共通点の中に心当たりがあるなら、愛犬のアルブミン値を上げる手がかりにできるかもしれません。
共通点①慢性的に下痢や軟便が続いている
慢性的に下痢や軟便をしている犬の腸粘膜は、間違いなくダメージを受けています。炎症の起きている腸粘膜では栄養の吸収効率は落ちますし、傷が生じてタンパク質が腸管から漏れ出してしまう可能性もあります。
共通点②食べていても体重がなかなか増えない
それなりに食べているはずなのに体重がなかなか増えず、どちらかといえば痩せ気味。これはまさしく「栄養が正しく吸収できていない」サインといえるでしょう。
共通点③草を食べることが多い・やたらと伸びをする
以前の記事でも触れたことですが、腹部に慢性的な違和感がある犬は、草を食べたり伸びをすることが多いなど、行動に特徴が表れやすい傾向にあります。
共通点④フードを頻繁に変更している
お腹の調子がなかなか安定しない、アルブミンの値が低下してしまったなど、様々な理由で愛犬が食べるものを頻繁に変更する飼い主さんは少なくありません。
しかし、ただでさえ腸が敏感な時にコロコロ食事内容を変えることで、かえって腸が対応できなくなってしまうことがあります。
共通点⑤下痢止めや整腸剤を多用している
下痢や軟便をするたびに下痢止めや整腸剤を使っていると、目の前の症状は抑えられるかもしれません。しかし、腸そのものが整っているわけではないのです。
腸の機能そのものが回復したわけではありませんから、アルブミン値が思うように上がらなかったとしても不思議ではありませんよね。
>『最近愛犬の元気がない?もしかしたらアルブミン値が低下しているかも』

タンパク質を食べているのにアルブミン値が上がらない理由
愛犬のアルブミン値が低下してしまったら、タンパク質をたくさん食べさせればいい……と考えたくなりますが、現実はなんとも非情であり、そんな簡単な話では解決しません。
なぜなら消化が追いつかない状態でタンパク質の量を増やしてしまうと、愛犬の体には次のような変化が起きるからです。
・腸の中に未消化物が増える
↓
・腸内環境が悪化する
↓
・腸粘膜の炎症が長引く
このような状況は、まさに悪循環そのものですよね。腸の粘膜に炎症や傷があると、本来吸収すべき栄養がうまく取り込めなくなります。
そして炎症が続けば体は修復を優先してしまうため、せっかく摂取したタンパク質をアルブミンの合成ではなく、炎症部位の修復に使ってしまうことになるでしょう。
つまり、「消化力が弱くなる」「吸収力が低下する」「炎症が続く」という状態が重なると、どんなにタンパク質を食べてもアルブミンの数値を上げることはかなり難しくなってしまうのです。
アルブミン値を上げるためにステロイドが使われることがありますが、これは一時的なその場しのぎにしかなりません。なぜなら強烈に炎症を抑えることで一時的にアルブミン値が上がったとしても、腸の機能そのものを健全な状態にまで取り戻せていないからです。
>『現代の犬に最も多い下痢とアルブミン低下の原因は腸の冷え!』
愛犬のアルブミン値が低下したとき、数値だけを追わないことが大切
血液検査におけるアルブミン値はとても重要な指標です。しかし、だからといってそれだけにとらわれてしまうのはよくありません。もちろん血液検査の結果も大事ですが、愛犬の健康を目指すうえでは、もっと大局的に物事を考える必要があるのです。
- 便の状態は?
- 体重の変化は?
- 皮膚や被毛の状態は?
- 元気や食欲は安定している?
こうしたことをトータルで考えつつ、そのうえでアルブミン値を上げるにはどうすればいいか?と考えることが、愛犬の健康を取り戻す第一歩になるはずです。
腸の状態が改善してくると、仮にアルブミン値が思うように上がらなかったとしても、次のような変化がみえてきます。
- 便の状態が安定してくる
- ガスが減る
- 体重の減少に歯止めがかかる
こうしたゆるやかな変化の後、血液検査の結果が改善方向に進むことは珍しくありません。愛犬のアルブミン値が正常値を割り込むことは、飼い主さんを不安にさせることです。
しかし、焦って高タンパクの食事にするよりも、まずは消化がしやすく腸に負担をかけない食事設計を考えてみましょう。
そして、腸内環境を善玉菌優勢にするには、【 腸の温度を上げることが絶対条件 】です。
もうおわかりだと思いますが、愛犬のアルブミン値は一朝一夕で簡単に上がるものではありません。地味に見えても毎日の食事を「腸ファースト」に整えることが、結果としてアルブミンを上げることにつながるのです。
>『【犬の蛋白漏出性腸症の改善】は腸を温める食事が改善の鍵となる』

目指すべきは腸の健康を取り戻すこと
愛犬のアルブミン値を上げるために必要なのは、結局のところ腸の機能を高めることなのです。腸の土台を修復してあげなければ、いつまでたってもアルブミンは低値をさまようことになるでしょう。
アルブミンの値が上がらない犬に共通しているのは、腸のコンディションが整っていないことです。いくら良質のタンパク質を与えても、肝心の腸に準備ができていなければ、受け取ることはできません。
愛犬のアルブミン値が上がらないとき、どうしても「数値を上げなければ!」という思いにとらわれてしまいがちですよね。しかし数値はゴールではなく、本当に目指すべきは腸の健康を取り戻すことなんです。
>『【現代の犬の健康】は、腸を温める食事の継続が必須条件となる』
今後の愛犬の健康にお役立て頂ければ幸いです。

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