もしも迷子の犬を見つけたらどうする?発見者がとるべき対応とは

いまや、日本ではあまり野良犬(野犬)を見かけなくなりましたよね。もちろん、野犬の多い地域が今も日本の各地にあるのは事実ですが、昭和の比ではありません。
だからこそ、住宅街にほど近いあたりでフラフラ歩いている犬は、そのほとんどが迷子の犬と考えられます。おそらくは飼い主さんとはぐれてしまった、あるいは心無い飼い主に捨てられてしまった犬の可能性が高そうです。
では、そんな迷子の犬を見つけてしまった時、私たちはどのように行動し、対処をすればいいのでしょうか。
目次
迷子の犬は極度の緊張状態で警戒心MAXになっている
迷子とおぼしき犬を保護する時に、何よりも優先すべきは発見者さん自身の安全を確保することです。
というのも、迷子になっている犬は通常より警戒心が強くなっているので、平常ではありえない攻撃性を見せてしまうことがあるからなんですね。
じゃあ、危険だから見て見ぬふりをすればいいのかといえば…。これはもう、犬好きとしては、いかんともしがたいものがあるのではないでしょうか。
「犬には帰巣本能がある(はずだ)から、そのうち自力でお家に帰れるだろう…」と思う反面、「でも、フラフラ歩いているうちに交通事故にでもあったらどうしよう…」などと考えて、放っておけなくなってしまうかたもいらっしゃることでしょう。
こうなるともう、一刻早く迷子の犬を保護して無事に飼い主さんのもとへ帰してあげたくなりますが、だからといって、いきなり迷子の犬に近づくのはNGな行動です。
なぜなら、仮に迷子の犬がヌイグルミのように愛らしい小型犬だったとしても、飼い主とはぐれて不安でいっぱいになっている犬は、まず間違いなく極度の緊張状態にあるからです。
もちろん、「あなた本当に迷子?」と聞きたくなるほど警戒心の薄い犬もいるにはいますが、それはかなりの少数派。ほとんどの迷子犬は、一見しただけではわからなくても、警戒心MAXの緊張状態にあるはずです。
大の犬好きだからこそ、見て見ぬふりなんてできない。なんとかして保護しようと思ったとしても、その気持ちがストレートに伝わるとは限らないのです。
でも、放っておくことはできない…。だからこそ、迷子の犬と遭遇したときは「この犬はいきなり噛みつく可能性が高い」と念頭に置いたうえで、焦らずに対処を考える必要があります。それが、結局のところは迷子の犬と発見者双方の安全を守ることにつながるのです。

迷子の犬を見つけたときにとるべき発見者の行動
迷子になっている犬を保護するときの鉄則は、「あわてず」「騒がず」「ゆっくりと」――この3つに尽きるといえるでしょう。
特に車通りの多い場所で迷子の犬を発見したときこそ、この鉄則を守る必要があります。というのも、一刻も早く保護しなければという気持ちばかりが先走ってしまうと、かえって犬の警戒心を煽ることになるからです。
とにかくまずは気持ちを落ち着けて、それから穏やかな声音で迷子の犬に声をかけてあげましょう。
迷子の犬を見つけた時の行動①立ったまま優しく声をかける
仮に迷子の犬のほうから発見者に近づいてきたとしても、いきなり触るのはよくありません。まずは迷子の犬の緊張状態を確認するためにも、「おすわり」「sit」などの、よくあるコマンドを言ってみましょう。
もしもコマンドに従ったとしたら、穏便に保護できる確率が高くなります。しかし、警戒した様子でじっと見てくるだけだとしたら、不用意に近づくと興奮させてしまうかもしれません。
これはかなり警戒しているな、と判断した場合は無理をして保護しようとするより、保健所や動物愛護センターなどに連絡したほうがよさそうです。
確かに一刻も早く保護してあげたいところではありますが、回り道なようでもそのほうが結果的には安全に保護できる可能性が高くなります。
迷子の犬を見つけた時の行動②体勢を低くして優しく声をかける
迷子の犬に攻撃性はなさそうだと判断できたら、次はしゃがむなどして体勢を低めにし、犬のほうからこちらに近づいてくるのを待ちましょう。
この時に大切なのは、穏やかな声で呼びかけることです。落ち着いた声音は犬の警戒心や緊張感をやわらげる効果が期待できますので、心を落ち着けた状態で声かけをしてください。
迷子の犬を見つけた時の行動③近づいてきても様子をみる
しっぽを振りながら近づいてきたとしても、すぐに迷子の犬の体に触ってはいけません。なぜなら、犬は不安で警戒心が強くなっている時にも、しっぽを振ることがあるからです。
このあたりの犬のボディランゲージを見誤ると、まさかのタイミングでガブっと噛まれてしまうことがあります。近づいてきてからも優しい声音で声をかけながら、迷子犬の緊張状態をしっかり観察することが大切です。
迷子の犬を見つけた時の行動④敵意はないことを示してから触れる
攻撃性はなさそうだ、と判断できたとしても、いきなり迷子犬の頭をなでようとしてはいけません。というのも、頭上から手をかざされると、犬によっては「叩かれる!」と勘違いすることがあるからです。
とても残念なことではありますが、日常的に飼い主から叩かれている犬は、人間の手を「怖いもの」と認識しています。そんな「怖いもの」がいきなり目の前に迫ってきたら、それまでは静かにしていた犬が、いきなり噛みついてしまったとしても不思議ではありません。
迷子の犬に触れるときは、犬の目線より下からそっと握りこぶしを差し出し、まずは犬の側からニオイを嗅がせてあげましょう。これは、「私はあなたに対して敵意はありません」と伝える行動です。
まあ、万が一噛まれてしまったとしても、指を噛まれるより握りこぶしのほうが、ケガの度合いを軽減することができるはず。つまりは、発見者の身を守る行動でもあるんですよね。
迷子の犬を見つけた時の行動⑤無事に触れたらリードやひもを装着する
迷子の犬を安全に保護するには、リードやひもが欠かせません。無事に迷子の犬に触ることができたら、まずは安全確保のためにもリードやひもで係留しましょう。
とはいえ、迷子の犬を発見した時に、都合よくリードやひもを持っているとは限りませんよね。この場合は犬を怯えさせないように大声を出すことはせず、出来るだけ静かに周囲の人に協力を仰ぐことが大切です。
周囲に誰も人がいない場合は、穏やかに声をかけながら、ひとまず安全が確保できそうな場所まで迷子の犬を誘導し、携帯電話などで応援を頼むしかなさそうです。
迷子の犬を見つけた時の行動⑥無事に係留できたら身元の確認
迷子の犬を無事にリードやひもで係留できたら、犬の身元が確認できるものを身に付けていないか確認してください。首輪をしているのであれば、迷子札や鑑札がついているかもしれません。首輪の裏側に連絡先などが仕込まれている場合もあります。
また、身元を表すものを何も身に付けていなかったとしても、マイクロチップが体に埋め込まれている可能性もあります。いずれにしろ、保健所や動物愛護センターに引き渡したほうが、身元が判明しやすくなることを忘れるべきではありません。
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迷子犬か捨て犬かを発見者が判断してはいけない
迷子の犬を無事に保護したあと、首輪に迷子札がついているのであれば、すぐに飼い主に連絡してあげましょう。というのも、首輪やハーネスにつけた迷子札に連絡先を記入している飼い主さんであれば、まず間違いなく必死になって愛犬の行方を捜しているからです。
しかし、迷子の犬に飼い主さんの手がかりが一つもない場合は、思い悩むよりすみやかに保健所に連絡したほうがよいでしょう。警察に連絡するのも一つの方法ですが、ここについては保健所の担当者と相談することをおすすめします。
マイクロチップの有無を確認することに関しても、保健所や動物愛護センターの担当者に相談してください。保健所でもマイクロチップの読み取りができる場合がありますので、動物病院に連れて行くより確認が早くなる可能性があります。
さて、迷子の犬を保護する際にひとつ注意してほしいことがあります。どんなに迷子の犬が汚れてボロボロになっていたとしても、「これは捨てられたに違いない!」と決めつけるべきではありません。
さまよっている犬を保護したときは、「この子は迷子である」ことを前提として対処することが大切です。捨てられた犬と判断して飼い主を探すことをしないと、本当に迷子だった時に、飼い主のもとへ帰れる確率が下がってしまいます。
また、とても嫌な話にはなりますが、迷子の犬は法律上では「落とし物」扱いです。
つまり、善意で捨てられた犬を保護したつもりが、刑法上の窃盗罪や占有離脱物横領罪に問われてしまう可能性がゼロではないわけですね。……などと考えると、何とも言えない気持ちになりますが、これが現実です。
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今後の愛犬の健康にお役立て頂ければ幸いです。

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