愛犬が生きてるセミを食べた!とりあえず、あまり心配はありません
ふと見たら、愛犬がセミをバリバリ食べていた。しかも、どうやら生きているセミだったらしい……。飼い主としては、思わず悲鳴を上げたくなるような場面ですよね。
犬がセミを食べたりしたらお腹を壊しそうだし、なにより寄生虫に感染するのではないかと不安になることでしょう。
結論から申し上げますが、犬がセミを食べたとしても、特に害はありません。飼い主さんの心情的には受け入れられない事態だと思いますが、動物目線から言えば、わりと普通のことだったりします。
目次
セミには犬の体に害のある成分は含まれていない
セミには、基本的に犬の体に害を及ぼす成分や、寄生虫などはいないとされています。もちろん、偶然たまたま何かの細菌やウイルスが付着している可能性までは否定できませんが、そこまで厳密に考える必要はありません。
カタツムリやナメクジに寄生している広東住血線虫のような危険性は、セミにはないわけですね。実際に、中国やタイなど東南アジアでは、セミを食べる食文化があります。日本で言うところのイナゴみたいなものでしょうか。
とはいえ、人間がセミを食べる際には必ず火を通していますので、生きたままのセミを食べているわけではありません。犬の場合は偶発的に生きたままのセミを食べてしまうことがあるので心配になりますが、とりあえずのところは大丈夫と言えそうです。
むしろ、道端に落ちているセミの死骸を食べてしまうほうが、かえって心配なことも。というのも、地面に落ちている間になんらかの菌がついてしまう可能性はありますから、そういう意味ではむしろ生きているセミの方が安心かもしれません。
だからといって、積極的に生きたセミを食べてほしいわけではありませんが…。
犬がセミを食べてしまう理由①口に入れてみたら面白かった、あるいは美味しかった
セミを食べてしまう犬がいる一方で、セミにはまったく興味を示さない犬も。これは、ある程度その犬の性格や性質によるものが大きいと考えられます。
たとえば、何に対しても興味津々の好奇心旺盛な犬は、セミだからというよりは、動き回るセミに本能を刺激されてついパクっとやってしまう、といったケースが多いのではないでしょうか。
そして、つい噛んでしまったらなんだかシャクっとして面白かった、あるいは美味しかったと思ってしまった場合、次からはあえてセミを狙いにいく可能性はあります。セミはエビに似た風味がするそうですから、味を好んでしまうということも。
これは、道に落ちていた食べ物をついパクっと食べたら、思いがけず美味しかったという経験と大差ないことなのでしょう。
妙な習慣になる前にきっぱり止めさせたいところですが、好奇心旺盛な犬はちょっとやそっとではめげないところがあります。ここは飼い主さんの踏ん張りどころといえるでしょう。目を離したすきに…、という場面をいかになくせるかがポイントです。
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犬がセミを食べてしまう理由②体が栄養を要求している
あまりにもセミを食べたがるとしたら、なんらかの足りない栄養を体が要求している可能性もあります。
実は、セミは意外にも栄養価の高い昆虫。タンパク質をはじめとして、カルシウム・カリウム・リンなどのミネラルも豊富です。さらにはエビに似た風味がするだけあり、殻にはキトサンも含まれています。
もしも愛犬があまりにもセミを食べてしまうのであれば、一度食事の栄養バランスを見直してみるとよいでしょう。
タンパク質はしっかり摂れているのに、ミネラルが不足していた……、なんて可能性もなくはありません。
犬がセミを食べてしまう理由③適度に歯ごたえのあるものをかじりたい
歯周病や口内炎などでアゴや口の中に痛みを感じていない限り、犬はけっこう歯ごたえのあるものをかじりたがる生き物です。
その点、セミはバリバリ噛み砕くのに最適な硬さ。私たちがおせんべいを食べるのと同じく、さぞかし気持ちよくバリバリ噛んでしまうことでしょう。要するに、本能的に噛み砕くことを楽しんでいるわけですね。
そこに加えて美味しいとまで感じてしまったら、それはもうセミを好んで食べようとしても不思議ではありません。
セミに執着するようになる前に、噛みごたえで満足させられるようなオヤツ、あるいはオモチャを用意して、セミに対する興味を違う方向へと向けさせる必要があります。ここも飼い主さんの踏ん張りどころですね。
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犬の体にセミは害はないが、消化不良の原因になる可能性は大きい
犬の執着心は思った以上に厄介なものです。いくらセミが犬の体に害のない昆虫でも、やはり口にさせるべきではありません。なぜなら、セミの殻は決して消化に良いものではないからです。
生きたセミを食べても寄生虫感染などの心配はほぼありませんが、消化不良を引き起こす可能性は大いにあります。
やはり、基本は不用意に何かを口にさせないこと。これは道に落ちているものを食べさせないようにするのと同じであり、シツケの一環として取り組むべき問題なのでしょう。
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今後の愛犬の健康にお役立て頂ければ幸いです。
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