犬のアルブミンを増やすには?低い原因と食事・手作り食の注意点

「愛犬のアルブミンが低いと言われた。数値を増やすには、何を食べさせたらいいのだろう」。
治療を続けていても数値が上がらないと、毎日のご飯や手作り食で何かできないかと考える飼い主様も多いのではないでしょうか。
アルブミンの改善を目指すには、まず低下している原因を確認し、その子に合った治療と食事管理を行うことが大切です。
特に、腸からタンパク質が失われる蛋白漏出性腸症では、食事の調整が治療の重要な一部になります。自己判断で食材を足す前に、現在の食事が治療方針に合っているかを主治医と確認しましょう。
この記事では、犬のアルブミンが低くなる原因を整理し、フード選びや手作り食で気をつけたいこと、食欲・便・体重など家庭で記録したい変化をお伝えします。「寿命に影響するのでは」と不安な方にも、今の状態を整理するための確認点を説明します。
※現在ステロイド治療をしている又は可能性がある方はこちらも合わせてご覧ください。
>『 犬のステロイド治療と副作用|脱投薬のカギは腸内環境の改善』
目次
犬の低アルブミン血症(低タンパク血症)とは
アルブミンは、肝臓で作られる血液中のタンパク質です。血管の中に水分を保つ働きや、さまざまな物質を運ぶ働きがあります。このアルブミンが検査の基準範囲より低くなった状態を「低アルブミン血症」といいます。
血液中のタンパク質全体が少なくなる「低タンパク血症」とは、厳密には同じ意味ではありません。検査結果を見るときは、総タンパク(TP)とアルブミン(ALB)を分けて確認しましょう。
基準範囲は検査機関などによって異なるため、検査票に記載された範囲と、これまでの数値の推移を主治医と確認することが大切です。
犬の低アルブミン血症で見られる症状
原因となる病気によって、下痢や嘔吐、食欲の低下、体重の減少などが見られることがあります。
アルブミンが大きく低下すると、血管の外へ水分が移動しやすくなり、足などのむくみや、お腹に水がたまる腹水が生じることもあります。
一方で、下痢が目立たず、食欲もあるのにアルブミンが低い犬もいます。「食べているから大丈夫」と判断せず、食べた量に加えて、体重や便、お腹の膨らみなどの変化も確認しましょう。
呼吸が苦しそう、ぐったりして立てないといった変化がある場合は、次の予約日を待たず、すぐに動物病院へ連絡してください。
犬のアルブミンが低くなる原因
アルブミンが低くなる原因には、腸からタンパク質が失われる蛋白漏出性腸症、腎臓から尿へタンパク質が漏れ出す病気、肝臓で十分にアルブミンを作れなくなる重い肝疾患などがあります。このほか、出血や強い炎症などが関係する場合もあります。
「アルブミンが低い」という結果だけでは、どこに原因があるかは分かりません。食事量が足りないのか、食べても吸収しにくいのか、体の外へタンパク質が失われているのかによって、必要な対応が変わります。
そのため、肉や魚などのタンパク質を増やすだけで改善できるとは限りません。主治医と原因を確認し、その子に適した治療と食事管理を組み合わせることが基本です。数値が上がらない場合も、自己判断で薬をやめたり食事を大きく変えたりせず、検査結果と日々の様子を伝えて治療方針を相談しましょう。
アルブミン低下と食事についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
犬のアルブミンを増やすための食事・フード選び
「アルブミンを増やすには、どんなフードがよいのですか」。食事を見直すときに大切なのは、タンパク質の量だけで選ばず、アルブミンが低くなっている原因に合った食事を選ぶことです。
同じ低アルブミン血症でも、腸の病気と腎臓の病気では、必要な栄養管理が異なる場合があります。現在のフード名や1日に食べている量、おやつ、トッピング、サプリメントまで含めて主治医に伝え、食事全体を確認してもらいましょう。
蛋白漏出性腸症では脂肪量も確認する
蛋白漏出性腸症では、低脂肪食が治療の重要な選択肢になります。特に腸リンパ管拡張症が関係する場合は、食事の脂肪量に配慮する必要があります。ただし、必要な脂肪制限の程度は、その子の状態によって異なります。
「低脂肪」と書かれた市販フードなら、どれでも適しているとは限りません。ドライフードとウェットフードでは水分量が違うため、袋に書かれた脂肪の割合だけで単純に比べることもできません。療法食の種類や与える量は、主治医と相談して決めましょう。
食事の変更中は、おやつやトッピングにも注意する
腸の炎症や食事への反応を調べるために、加水分解タンパク食や、これまで食べたことのないタンパク源を使った食事が選ばれる場合もあります。
このような食事療法では、指定されたフード以外の肉や魚、おやつなどを加えると、食事が合っているかを判断しにくくなります。食べてほしい気持ちから何かを足したくなるときも、まずは追加してよいものを確認してください。サプリメントも、原材料を主治医に伝えて相談しましょう。
療法食を食べないときは、食べた量を記録する
せっかく選んだ食事でも、食べる量が少なければ必要な栄養を十分にとれません。「少し食べた」という印象だけでなく、出した量と残した量を量り、実際に何グラム食べたかを記録すると、相談するときに役立ちます。
食べない原因には、フードの好みだけでなく、吐き気や痛み、病気の悪化なども考えられます。食べない状態が続く場合や、元気の低下、嘔吐などがある場合は、フードを次々に変えて様子を見るのではなく、早めに主治医へ連絡しましょう。
食欲・便・体重と検査結果を合わせて確認する
食事を変えたあとは、食欲、便の状態、嘔吐の有無、体重などを記録し、再検査の結果と合わせて確認します。便が固まったことだけで、アルブミンも回復したとは判断できません。
家庭での記録は、食事や治療がその子に合っているかを主治医と考えるための大切な情報です。検査の数値と毎日の様子の両方を見ながら、無理なく続けられる食事管理を目指しましょう。
>『犬の腸は冷えている!アルブミン値改善の切り札は腸の温活』

アルブミンが低い犬の手作り食で気をつけたいこと
インターネットで見つけたレシピが、今の愛犬に合うとは限りません。同じ低アルブミン血症でも、原因となる病気や食事への反応、必要な脂肪制限の程度が異なるためです。
例えば、脂肪を抑える必要がある犬に、栄養を補おうとして油や脂身の多い肉を加えると、食事療法の方針に合わなくなることがあります。使う食材だけでなく、部位や分量、調理方法まで含めて確認することが大切です。
専門家が組んだレシピを使う場合も、食材や補助栄養剤を自己判断で省いたり、別のものに置き換えたりすると、栄養バランスが変わります。変更したいときは、代わりに使えるものと量を確認しましょう。
食材の名前だけでなく、1日に食べた量を伝える
手作り食について相談するときは、「ささみとご飯を食べています」という説明に加え、それぞれ何グラム使っているか、作ったうちのどれだけを1日に食べているかを伝えましょう。調理前と調理後のどちらで量ったかも記録しておくと、確認しやすくなります。
フードと併用している場合は、その商品名と量も必要です。おやつやサプリメントを含めた1日分の食事内容をまとめることで、足りないものや調整が必要な点を考えやすくなります。
手作り食を選ぶときも、目標は「その子が食べられて、必要な栄養をとれること」です。飼い主様だけで正解を探そうとせず、毎日の記録を役立てながら、治療方針に合った食事を整えていきましょう。
犬の腸の冷えについてはこちらの記事で詳しく説明しています。

犬の低アルブミン血症と寿命|数値だけでは判断できません
「アルブミンが低いと、もう長く生きられないのでしょうか」。検査結果を見て、愛犬のこれからが心配になるのは自然なことです。ただ、低アルブミン血症という状態や、1回の検査数値だけで寿命を決めることはできません。
今後の見通しは、アルブミンが低下している原因、病気の重さ、合併症の有無、治療や食事への反応によって異なります。
主治医には、今の数値がどの程度心配な状態なのか、次の検査までに何を観察すればよいかを確認しましょう。
食欲や便の変化は、再検査の結果と合わせて見る
ご飯を食べられるようになったり、便が落ち着いたりすることは、毎日の様子を知るうえで大切な変化です。ただし、それだけでアルブミンが十分に回復したとは判断できません。
食欲、食べた量、便、嘔吐、元気、体重などを記録し、血液検査の推移と合わせて主治医に見てもらいましょう。食欲があるのに体重が減る場合も、その変化を伝えることが大切です。薬の量や再検査の間隔は、自己判断で変更しないようにしてください。
急な体調変化があるときは、受診を優先する
呼吸が苦しそう、倒れる、ぐったりして立てないなどの変化があれば、すぐに動物病院へ連絡してください。お腹が急に膨らむ、繰り返し吐く、水も飲めないといった場合も、早急な相談が必要です。
こうしたときは、食事の工夫やサプリメントで様子を見るのではなく、まず診察を受けることが優先です。夜間や休診日に連絡できる病院も、あらかじめ確認しておくと安心です。
食事や家庭でのケアに迷ったら、今の状態を一緒に整理しましょう
「治療は続けているけれど、家では何をしたらよいのか分からない」「療法食を食べてくれず、毎回のご飯が心配」。そんなときは、一人で抱え込まず、困っていることを言葉にしてみてください。
ナノワンの無料電話相談では、坂田が飼い主様のお話を伺い、現在の食事や食欲、便の様子、これまでの経過を一緒に整理します。主治医から受けている食事の指示や、家庭で困っていることもお聞かせください。
この相談は、獣医師による診断や治療の代わりとなるものではありません。薬の変更や療法食の選択は主治医に確認しながら、家庭での記録や食事の困りごとを整理する機会としてご利用ください。
相談の際は、直近の検査結果、現在のフードや薬の名前、実際に食べている量を手元に用意していただくと、お話が進めやすくなります。
この子のために、今できることを一緒に整理していきましょう。
今後の愛犬の健康にお役立て頂ければ幸いです。
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お支払い方法:クレジット決済/代引き
同包物:レシピ

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