老犬のサプリ「5-ALA」とは?

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犬も年老いて老犬になると、体のあちこちにガタがくるものです。足腰が痛くなったり、認知機能に衰えがみられたり…。そうした体の不調を改善させるサプリとして、5-ALAが注目されています。

 

この謎めいた文字列の5-ALAは、ファイブエーエルエーあるいはファイブアラと読みます。5-ALAとは5-アミノレブリン酸のことであり、要するにアミノ酸の一種なんですね。

 

なんだ、ただのアミノ酸か…と思われた方はちょっと早計かもしれません。なぜならその正体は、生命の根源物質とも呼ばれているアミノ酸だからです。

老犬の慢性腎臓病に5-ALAの効果が期待されている理由とは?

 

5-ALAは主に老犬のサプリメントとして注目されています。その理由は、5-ALAを摂取することによって期待できる効果を見れば一目瞭然です。

 

  • 脂質代謝の向上
  • 抗酸化作用
  • 抗炎症作用

 

そうなんです。老犬の体は全体的に代謝が衰えがちですし、関節や各種臓器など体のあちこちで炎症が起きやすくなっていますよね。それらの体調不良に対抗するためのパワーとして、5-ALAの効果が注目されているわけです。

 

とりわけ慢性腎臓病にかかっている老犬にとっては、注目の成分といえるのではないでしょうか。なぜなら、犬の慢性腎臓病を完治させる特効薬は、今のところ存在しないからです。

 

となると、残りわずかな腎臓の機能をいかにして温存すればいいのか――。腎機能が衰えている老犬の体調管理は、すべてがここにかかっています。

 

だからこそ、腎臓の負担を軽減する目的で降圧剤などが処方される際には、5-ALAをサプリとして併用することが多いのです。

 

>『老犬の手作りご飯|腎臓を守る食材選びとは

 

 

5-ALA(5-アミノレブリン酸)の起源は恐竜時代よりずっと前

 

5-アミノレブリン酸はアミノ酸の一種です。同じくアミノ酸の一種であるGABA(ガンマアミノ酪酸)やオルニチンといった名前は、人用のサプリでもよく見かけますよね。ところが5-アミノレブリン酸という名前は、一般的なサプリとしてはあまり聞かないような…。

 

しかし、5-アミノレブリン酸は、ある意味別格とも言えるアミノ酸です。5-アミノレブリン酸が他のアミノ酸と違う点は、その起源がとんでもなく古いことといえるでしょう。

 

どのぐらい古いのかといえば、なんと驚くことに40億年くらい前にはすでに存在していたというんですね。つまり、その起源をたどると今現在この地球上に存在している、すべての生命の共通祖先にまで行き着いてしまうのです。

 

恐竜が生息していたのはおよそ2億3000万年前から6600万年前。さらにさかのぼると、地球が誕生したのが約46億年前とされていますから、5-アミノレブリン酸の起源がいかに古いかがわかるのではないでしょうか。

 

5-ALA(5-アミノレブリン酸)はなぜ生命の根源物質と呼ばれているのか

 

さて、地球の歴史と呼んでも過言ではない5-ALA(5-アミノレブリン酸)ですが、さぞかし生物の体内で果たしている役割はたくさんあるのだろうと思いきや――。これがなんと、その役割はたった一つだけなんです。

 

5-ALAは8個合わさるとPPIX(プロトポルフィリンⅨ)という物質になり、さらにそれが鉄と結合することで「ヘム」という物質になります。このヘムこそが生命活動のカギを握っており、5-アミノレブリン酸の役割とは、ズバリこのヘムになることなんですね。

 

ヘムは酸素の運搬や酸化還元反応に関わる重要な分子……と説明されてもピンときませんよね。簡単に言い換えるなら、ヘムは血液中のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンといったヘムタンパク質の中心部分を構成しています。要するに、全身に酸素を行き渡らせる働きおいて、絶対的に必要な物質なんですね。

 

また、ヘムは食べ物と酸素からエネルギーを取り出す際にも重要な役割を果たしていますから、まさしく生命活動の中心的な働きを担っているといっても過言ではないわけです。

 

ちなみに、植物の光合成に必要不可欠な葉緑素は、5-ALAが8個合わさったことで出来上がるヘムと瓜二つの物質です。ヘムと葉緑素の何が違うのかといえば、中心の金属原子と役割が異なっています。

 

そうなんです。我々動物も植物も、5-ALAなしには生命として成り立ちません。だからこそ、5-ALAは生命の根源物質と呼ばれているのです。

 

あまり突き詰めて考えると訳がわからなくなりますので、とりあえず5-ALAは生命活動に必要なすごいアミノ酸だ!ということだけ覚えておいてください。

 

>『【犬の手作りご飯】GABAは脳の興奮を抑える効果が期待できる!

 

 

5-ALA(5-アミノレブリン酸)が老犬のサプリと呼ばれる理由

 

5-ALAは素晴らしい物質だから、子犬から老犬まですべての犬が摂取したほうがよいのでは?と思われたことでしょう。もちろん老犬だけではなく子犬も成犬も5-ALAが必要です

 

にも関わらず、なぜことさら老犬のサプリメントとして5-ALAが注目されているのかといえば、年老いた犬の体内では5-ALAの生成能力が衰えてしまうからなんですね。

 

5-ALAの生成能力が衰えた体の中では、何が起きていると思いますか?そう、ヘムの量が足りなくなってしまうんですね。そしてヘムが足りなくなった体はどうなるのかといえば、残念なことに、ありとあらゆる部位が衰えてしまうのです。

 

筋肉量はもちろんのこと、心臓も腎臓も肝臓も、消化器も呼吸器も、そのすべてにおいてエネルギーが不足してしまうのです。加齢によって体のあちこちが衰えるとは、つまりそういうことなんですね。

 

これは命ある生き物の宿命であり、現段階においてこの「老い」を止めることはできません。とはいえ、老いることの一部分は5-ALAが不足することなわけですから、これをサプリなどで補うことにより、多少なりとも老化のスピードを弱めることはできるはずです。

 

老犬のサプリメントといえば、なんとなくグルコサミンやコンドロイチンあたりが真っ先に思い浮かびますよね。しかし、実は5-ALA(5-アミノレブリン酸)こそが必要なのかもしれません。

 

犬が食べられる5-ALA(5-アミノレブリン酸)を含む食材

 

5-ALAはサプリメントでしか摂取できないと思いきや、実は食品にも含まれています。年老いた愛犬の手作りご飯に加える食材に迷ったら、5-ALAが含まれているものを積極的に取り入れてみましょう。

 

  • ホウレンソウ
  • ピーマン
  • トマト
  • しいたけ
  • じゃがいも
  • バナナ

 

イカやタコにも5-ALAは含まれていますが、犬に食べさせる食品としてはあまりおすすめできません。生がダメなのはもちろんのこと、加熱しても犬の胃腸には消化が良いとはいえない食材だからです。

 

いくら5-ALAが摂れるからといって、胃腸の負担になってしまったら元も子もありません。

 

>『犬の手作りご飯はよくない!を鵜呑みにすべきでない理由

 

 

一番大切なのは毎日の食事のバランス、そのうえで5-ALAを上手に取り入れよう

 

愛犬のご飯を手作りしているなら、ビタミンやミネラルの食材として5-ALAが含まれているものを日常的に上手に取り入れてみましょう。

 

とはいえ、何より大切なのは栄養のバランスを適正にとることです。5-ALAの食材をやたらと多くすれば良いというものではありません。どんなに素晴らしい食材にも、必ず適量があります。ここを無視して愛犬の健康増進に役立つご飯は作れません。

 

また、サプリは通常の食品からでは難しい量の5-ALAを一度に摂取することができます。しかし最初に申し上げた通り、大切なのはなによりも栄養バランスを適切にとることです。

 

慢性腎臓病の犬や関節に痛みがある犬に5-ALAのサプリを与えるのは、体調不良による犬の苦しみをなんとかしてやわらげようとする、ある意味やむにやまれぬ選択に近いものなんです。これさえ与えていれば、愛犬は年を取ることのない魔法の薬ではありません

 

>『愛犬を大切な家族の一員にする為の絶対条件とは?ここに大きな秘が・・・

 

今後の愛犬の健康にお役立て頂ければ幸いです。

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この記事を書いた人

坂田剛

(株)ラクト・ラボ代表取締役。20年間健康美容業界に携わり犬達の世界が人間と同じように生活習慣病が増え始めてきたことをきっかけに15年前に犬のサプリメント販売ラクト・ラボを起業。2018年に法人化。趣味は愛犬とキャンプに行き大自然とふれあいリフレッシュすること。

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