犬の死因は「1位:ガン」「2位:心臓病」「3位:腎不全」
ペット保険会社の統計によると、犬の死因(死亡原因)は多い順に「ガン(悪性腫瘍)」「心臓病(循環器疾患)」「腎不全(泌尿器疾患)」だそうです。
厚生労働省による日本人の死因は多い順に「悪性新生物(腫瘍)」「心疾患(高血圧性を除く)」「老衰」なのだとか。1位2位が共通していることに、つくづく犬は人間社会に組み込まれている生き物なのだと実感させられますよね。
目次
犬の死亡原因トップはガン(悪性腫瘍)で圧倒的多数ってホント?
ペット保険会社が発表した犬の死亡原因は次の通りです。
- がん(54%)
- 心臓病(17%)
- 腎不全(7%)
- てんかん発作(5%)
- 肝臓疾患(5%)
- 胃拡張・胃捻転(4%)
- 糖尿病(3%)
この結果を見て、1位のガンと2位の心臓病のパーセンテージの違いに驚いた飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
これは私見ではありますが、ガン(悪性腫瘍)は外科手術や放射線治療など、治療にかかる費用がかなり高額になりがちです。人間のように健康保険が適用されるわけではありませんから、これは致し方ありません。
ということは、ペット保険会社に申請される保険金請求額も比例して高くなり、これが1位を圧倒的なパーセンテージへと押し上げている要因ではないでしょうか。
犬の心臓病・腎臓病とガンの違いとは?
もちろん、心臓病や腎不全(慢性腎臓病)の闘病に関しても、ペット保険に加入している限りは保険金の申請がなされるはずです。
しかし、心臓病や腎臓病の発症は7歳以上のシニア犬が圧倒的に多く、食事内容の見直しや定期的な投薬により、ある程度状態を維持したまま生活できることも珍しくありません。その結果、平均寿命を全うしたと言えるほど生きられる犬も少なくないのです。
また人間の場合とは異なり、犬の心臓病や腎臓病は、投薬などの内科的治療がメイン。ガン(悪性腫瘍)のように、手術などの外科的治療を選択することは、かなりの少数派といえるでしょう。
つまり、心臓病や腎臓病の治療をするうえで、外科手術や放射線治療のようにかなりの高額が見込まれる治療を選択することはまずないんですね。
さらには、ハイシニア期を迎えてから腎臓や心臓の状態が悪化したのだとしたら、心臓病や腎不全で亡くなったというよりは、老衰で亡くなったと考える飼い主さんもいらっしゃるのではないかと思います。
このあたりが、ペット保険が発表する犬の死亡原因になんらかの影響を与えているのではないか――と考えてしまうのは、少々うがった見方なのかもしれませんが…。
>『【現代の犬の健康】は、腸を温める食事の継続が必須条件となる』
犬はガンの進行が速い生き物
もちろん、ガンを発症する犬が少ないと言いたいわけではありません。実際に犬は人間よりややガンを発症しやすいとされており、進行の速さについても指摘がされています。
人間のガン細胞が分裂増殖にかかる時間は約30日なのに対し、犬のガン細胞は5日前後。かなりの短期間で進行してしまうんですね。
となると、どうしても余命のことを考えないわけにはいきません。また、どんなにがんばったとしても、治療の甲斐なく最期の時を迎えてしまうワンちゃんもいることでしょう。
このあたりのガン特有の治療経過を考えると、ペット保険会社が発表する犬の死亡原因の1位がガン(悪性腫瘍)であることに不思議はないわけです。
犬の死亡原因に不安を感じるより、まずは免疫力アップを考えよう
とはいえ、「1位がん(54%)」の数字が示すように、犬の半数以上がガンによって亡くなっているのかといえば、そこは「う~ん?」と首をかしげたくなります。
いまでこそ充実した動物医療によって、心臓病や腎不全(慢性腎臓病)をかなり早期に発見できますよね。しかし、ひと昔ふた昔前の時代に老衰とされていた犬の中には、心臓病や腎不全で亡くなった子もいたのではないかと推測されます。
つまり、心臓病や腎臓病はこと老犬の死因として考えた場合、けっこう判断が難しいことがあるのではないでしょうか。
もちろんガンにかかる犬が少ないとは言いませんが、心臓病や腎不全で亡くなる犬の割合は、やはりもう少し多いのではないかと考えるのはそういう理由からです。
なんにせよ、私たち飼い主は愛犬を大切に思えば思うほど、犬の死亡原因を気にせずにはいられません。だからこそ、愛犬の健康長寿を目指すうえで、できることはすべてしておきたいものです。
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>『犬の「腸活」基礎知識|腸の温度を上げないと腸内環境は改善しない』
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