犬の車酔い対策|今は吐くけどそのうち慣れる?それとも治らない?
愛犬が車酔いをするかしないかは、犬の見た目ではわかりません。もちろん、犬種で判断することもできません。いきなり長距離ドライブをしても初めからケロっとしている犬もいれば、毎度毎度ほんの数分車を走らせただけで吐いてしまう犬もいます。
愛犬が車酔いをするしないは、ある種のくじ引きのようなもの――などと言ったら語弊があるでしょうか。
とはいえ、車酔いをする犬もあきらめることはありません。多少時間はかかったとしても慣らすことはできますし、どうしてもダメなら制吐剤という奥の手も…。
目次
犬が車酔いする原因は「平衡感覚の乱れ」「苦手意識」「ニオイ」
犬が車酔いをする原因には、生まれつきの体質と環境的な要因の両方が考えられます。
生まれ持った体質を即座に変えることは難しいですが、環境的な要因は飼い主さんの工夫と努力次第で変えることができるはずです。
平衡感覚が乱れることで気持ち悪くなる
犬の車酔いには、「鼓膜」の向こう側の「中耳」のさらに奥にある「内耳」と呼ばれる「三半規管・前庭・内耳神経」の三つが大きく関わっています。内耳は平衡感覚と体の向き(位置)をつかさどっている器官です。
車に乗ると、通常の生活ではありえないスピードで車窓が急激に変化していきますよね。すると犬の脳は景色を視覚として情報処理しきれなくなり、自律神経に影響が及んだ結果、胃腸のコントロールが上手くいかなくなって嘔吐してしまうのです。
犬の目は肉食獣と同じく、目の前の獲物を追いかけるように配置されています。要するに、走って逃げる獲物をしっかりロックオンするために、顔の前に目がついているわけですね。
一方、草食動物(獲物)の目は捕食者から逃れるために、流れていく景色を認識しながら走れるように顔の側面についています。つまり、犬がもともと草食動物だったとしたら、おそらく車酔いは起きなかったはずです。
犬が肉食獣に近い動物である以上、車酔いしてしまうのはある意味仕方のないことと、割り切ってしまいましょう。
車に乗ると具合が悪くなる、という嫌な記憶
私たち人間にとって、車は「あって当たり前」のマテリアルです。しかし、犬にとってはそうではありません。
車内という慣れない環境は、不安と緊張を引き起こす、いわば落ち着くことができない場所です。そのような場所で嘔吐をするほど気持ちが悪くなったとしたら、かなりイメージが悪くなると思いませんか?
「車に乗ったら気持ちが悪くなった」という嫌な記憶は、私たちが想像している以上に犬の脳裏にしっかり焼き付いてしまいます。
つまり、この嫌な記憶を払拭して楽しい記憶で上書きすることが、愛犬の車酔い克服には欠かせない、というわけですね。
消臭剤・芳香剤・ガソリンなどのニオイ
私たちが意外に見落としがちなのが、車の中のニオイです。
犬は人間に比べて嗅覚が3千から1万倍も優れた生き物。刺激臭にいたっては、なんと1億倍も感知できるといわれています。
となると、消臭剤や芳香剤のニオイに私たち人間の鼻は簡単に麻痺してしまいますが、犬にとってはある種の拷問のような状態が継続している可能性も…。
他所のお家の車に乗ると、車のニオイが気になって気持ち悪くなる人もいますよね。また、人によってはガソリンのニオイで気分が悪くなることもあるでしょう。
精密機械のような嗅覚を持つ犬にしてみれば、たとえお家の車だろうと飼い主ほど簡単にはニオイに鈍感になれないのではないでしょうか。
ましてや、ガソリンのニオイは刺激臭です。車酔いしない犬だろうと、車に乗るたびにガソリンのニオイを感じて「くさい」と思っているのかもしれません。
愛犬の車酔いを克服するには、車内に余計なニオイをさせないことが一番です。ガソリンのニオイを100%防ぐことは難しいかもしれませんが、せめて消臭剤や芳香剤のニオイからは解放してあげましょう。
犬臭さを誤魔化すために芳香剤を使っているとしたら、これぞまさに本末転倒といったところでしょうか。
犬が車酔いしたときの症状は「よだれ」「あくび」「嘔吐」「脱糞」
犬が車酔いしたとき、何事もなかったのにいきない嘔吐する、ということはあまりありません。たいていは何らかの前段階のような行動がみられ、そうこうしているうちに吐いてしまう、という流れになることがほとんどです。
犬が車酔いしたときにみられる初期の行動(症状)
- ガタガタ震えだす
- 呼吸がだんだん荒くなる
- やたらとあくびを繰り返す
- よだれや鼻水がダラダラ垂れる
- 空中の一点を見つめてボーっとした表情になる
犬の車酔いがさらに進むと……
- 嘔吐をする
- 脱糞する
- ぐったりとしてしまう
犬の車酔いは初期段階から中度、重度と段階を踏むことがほとんどです。つまり、初期段階の軽度車酔いの時点で休憩を挟むなどして休ませることができれば、まあまあの確率で体調は回復します。
まあまあの確率という妙な表現をしたのは、休ませて体調が戻ったと思っても、再び車を走らせると高確率で吐いてしまうからなんですね。
犬の車酔いは重度になると今にも死にそうなほどぐったりすることもありますが、ほとんどの場合、車を降りてしばらくすれば元通りに復活します。
犬の車酔い対策あの手この手
愛犬を連れていろいろな場所に出かけることは、ドッグライフの醍醐味の一つですよね。というわけで、愛犬の車酔いを克服するべく、あの手この手で飼い主さんがサポートしてあげましょう。
愛犬を車に乗せる前に準備しておくこと
- 芳香剤・消臭剤などはすべて撤去
- 車酔いしにくいよう、車で外出する2時間前までに食事を済ませておく
- 流れる景色を見ないで済むように、クレートを用意しておく
そして、ドライブ中は次のことに注意しましょう。
- 窓を開けて新鮮な空気を取り込み、こまめに換気する
- 急ブレーキ・急ハンドルといった車が揺れる運転は避ける
- できるだけこまめに休憩を取り、車の外で犬を休ませる
もちろん、車酔いする犬を連れてドライブする前に、まずは近所を一回りする程度の短時間から練習することが大切です。
そして、絶対に忘れてはいけないこと。それは「車に乗ると楽しい!」という雰囲気を飼い主さんが全力で演出することです。
愛犬が車酔いして吐いてしまうと、つい「あぁ!吐いちゃった!!」と大騒ぎしてしまいますよね。
その瞬間、犬はただでさえ気持ちが悪いのに、飼い主さんの焦りまでを敏感にキャッチしてしまいます。この負の記憶が刻まれてしまうと、いつまでたっても車に乗ることを楽しいとは思えません。
愛犬が車内で嘔吐しても大騒ぎしないで済むように、吐くことを前提に掃除用具などをあらかじめ用意しておきましょう。雑巾・ウェットティッシュ・ビニール袋などをさっと取り出せるように準備しておくと、余裕を持って対処できます。
飼い主さんが取り乱すと、愛犬を必要以上に不安にさせることになるでしょう。ただでさえ具合が悪い犬に、ワーワー大声を出して追い打ちをかけるのは絶対にNGです。
犬の車酔い対策の奥の手「制吐剤」を使う
子犬の頃は車に乗せるたびに吐いたけど、いつの間にか車酔いしなくなっていた――ということは珍しくありません。
しかし、中にはいつまでたっても車に慣れない犬もいます。
であれば、「この子を車に乗せると必ず吐くからなぁ…」とため息をついて犬を不安にさせるより、お薬の力を借りて車酔いを防止したほうがよほど建設的ではないでしょうか。
かかりつけの動物病院に相談すると、酔い止めの薬――制吐剤を処方してもらえるはずです。
一昔前までの制吐剤は、効果も継続時間も正直に言ってイマイチでした。しかし、近年使われることの多いセレニア(主成分/マロピタント)の制吐効果は非常に優れています。
しかも効果の持続時間が10時間前後と長いため、長距離ドライブの際にも役立つ薬です。
生後16週から使える安全性の高い薬ですが、だからといって乱用は厳禁!基本的には制吐剤がなくても車酔いしないように慣らしていくことが大前提です。
そして、制吐剤を使ったあとはいつも以上に腸のケアをしてあげましょう。薬を飲むということは、成分の吸収と代謝という過程を経るため、少なからず体に負荷をかけることになるからです。
愛犬にドライブは楽しいと教えてあげよう
愛犬が車酔いをする体質だからといって、あきらめることはありません。少しずつ慣らしていくことで、車酔いは克服することができます。
動物病院に連れていく時にしか車に乗らない――これではいつまでたっても愛犬は車を好きにはならないでしょう。
「車=楽しい場所へ行ける」というイメージで愛犬の記憶を埋め尽くしてあげることが、車酔いの一番の克服法なんですよね。
>『犬をキャンプに連れて行こう!ストレスの少ない過ごし方と注意点』
今後の愛犬の健康にお役立て頂ければ幸いです。
商品紹介
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原産国:日本 内容量:20g(形状:粉末)
与え方:腸内リセットレシピ参照
賞味期限:開封後10日以内にお使いください。
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