【犬の手作りご飯】穀物の選び方|犬は白米以外も消化できる

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犬は肉食獣に近い雑食動物だから、炭水化物を多く含んでいる穀物は消化できない――というのは勘違いです。犬の胃腸は炭水化物を消化・吸収することができます。

 

ただし、米や小麦などの穀物を主食としている人間の食事とは違い、犬の食事における穀物の役割は、あくまでも肉類・脂質に次ぐ脇役としての立ち位置

 

というわけで、今回は犬の手作りご飯に加える穀物について考えてみましょう。手作りご飯の穀物といえば白米が一般的ですが、犬は玄米や麦類だって食べられますよ。もちろん体調に合わせて選択する必要はありますが…。

犬の体内にもアミラーゼ(炭水化物分解酵素)はある

 

犬には炭水化物を分解するための酵素アミラーゼ」がないから、穀物などの消化は苦手だ――という誤った解釈を見かけることがあります。

 

穀物などの炭水化物を主食にしている私たち人間の唾液には、アミラーゼが含まれています。しかし、犬の唾液には含まれていません。そのせいで犬は炭水化物の消化が苦手、と勘違いされてしまうのではないでしょうか。(もちろん、人間ほど得意ではありませんが)

 

犬のアミラーゼは主に膵臓(一部は腸と肝臓)で作られています。つまり、体内に炭水化物を分解するための酵素がないわけではありません

 

そもそも、人間も唾液に含まれているアミラーゼで分解しているでんぷんは、全体の10%以下とわずかです。90%以上は唾液に含まれているアミラーゼではなく、胃を通り抜けたあとで分泌される膵液アミラーゼの働きによって消化されています。

 

犬が炭水化物を消化する決め手はでんぷん質の糊化(α化)

 

米や麦などの穀物を生のまま犬に食べさせたら、ほぼ消化することはできません。そのまま便として排出されればまだマシですが、場合によっては胃腸に負担をかけることになり、下痢・嘔吐といった不調の原因になることも。

 

これはなにも犬に限ったことではありません。人間だって生米や生麦は、まともに消化できませんよね。

 

では、なぜ生の米や麦を人間も犬も消化することができないのでしょうか

 

それは、でんぷんの主成分であるアミロースとアミロペクチンが、隙間なく並んだ構造をしているからです。簡単に言ってしまえば、ギチギチに並んでいるせいでとても硬いわけですね。

 

しかし、ひとたび水を加えて加熱すると、この結合が切れてガチガチだった構造の中に水分子が入り込めるようになります。この状態をさらに加熱すると粒状だったでんぷんが崩壊し、ゲル状へと変化。これを、でんぷんの糊化(こか)あるいはα化といいます。

 

この状態になるとかなり柔らかく変化しているため、消化酵素が働くには充分。というわけで、犬に穀物を食べさせる際は、しっかりでんぷんを糊化(α化)させていることが絶対条件です。

 

>『犬の手作りご飯はよくない!を鵜呑みにすべきでない理由

 

犬に食べさせる穀物:白米(うるち米)

 

 

私たち日本人の主食でもある白米は、犬の手作りご飯の食材に最も使いやすい穀物です。米はアミロースが多いと甘味が少なくパラパラとした食感となり、アミロースが少なければ少ないほどモチモチの食感となります。

 

タイ米と呼ばれるインディカ米がパラパラの仕上がりにはるのはアミロースが多いからで、私たちが主食にしているジャポニカ米は、アミロースが少ないからふっくら炊けるわけですね。

 

なお、米の約70%はでんぷん(炭水化物)ですが、タンパク質・ビタミン・ミネラル・食物繊維も含んでいます。

 

  • 胚芽 → ビタミン・ミネラル・食物繊維
  • 胚乳 → でんぷん(炭水化物)・タンパク質
  • ぬか → 脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラル・食物繊維

 

上記を見てわかるように、米は精製度が高ければ高いほど、栄養価が低くなります。白米より玄米のほうが栄養価が高いのは、精製によって削られることなく胚芽や糠(ぬか)が残っているからですね。

 

では精製された白米が悪いのかといえば、そんなことはありません。

 

胚芽やぬかは失われてしまいますが、その分消化吸収がしやすくなります。下痢や軟便でお腹が敏感になっている犬にも食べさせやすいところは、間違いなくメリットといえるでしょう。

 

犬に食べさせる穀物:玄米

 

 

玄米には胚芽や糠が残っているため、ビタミンB1マグネシウムリン食物繊維などが豊富に含まれています。

 

しかし、栄養豊富だからといって、毎日犬の手作りご飯に加えることはあまりおすすめできません

 

というのも、糠にはフィチン酸という成分が含まれており、ミネラルと結びつく性質があるからです。米以外の食材に含まれているミネラルと結合し、体外へ排出してしまうのではないかと危惧されているわけですね。

 

また、マグネシウムリンの含有量が高いため、腎機能が低下している犬、老犬、ストルバイト尿結石の既往症がある犬にはあまりおすすめできません。

 

玄米が向いているのは若く健康な犬、あるいはやや便秘気味の犬といったところでしょうか。いずれにしろ、毎日の食事に加えるのではなく、週に2~3日程度がおすすめです。

 

犬に食べさせる穀物:もち米

 

 

もち米にはアミロースがほとんど含まれていないため、普通に炊いただけでも仕上がりはかなりのモチモチとなります。

 

もち米の良いところは、白米(うるち米)と食物繊維は同程度なのに、タンパク質脂質ビタミンB1B6を多く含んでいる点です。

 

また、もち米には白米にはないクロム※が含まれています。消化性に優れていることからお腹にも優しいため、下痢や軟便の犬の食事にも加えやすい穀物といえるでしょう。

クロム/ミネラルの一種で、血糖値・血圧・コレステロールを下げる働きが期待できる)

 

犬に食べさせる穀物:大麦

 

 

大麦の一番の特徴は、食物繊維が多く含まれていることです。しかも、特筆すべきは不溶性食物繊維に比べて水溶性食物繊維の含有量が多いことではないでしょうか。

 

食物繊維を多く含んでいる野菜の多くは不溶性の割合のほうが高いため、ある意味とても稀有な食材です。

 

タンパク質ビタミンB1の他にカルシウムカリウムも豊富に含んでいますので、便秘の犬や尿の出が悪い犬にはおすすめの穀物。ただし、下痢や軟便の犬には少々刺激が強いかもしれません。

 

大麦も毎日ではなく週に1~2度食べさせる程度がおすすめです。

 

犬に食べさせる穀物:ハトムギ

 

 

ハトムギには他の穀物より豊富にタンパク質が含まれています。タンパク質が多い穀物としては大麦が知られていますが、実はそれよりもっと多く含まれているんですね。

 

また、ビタミンB6とロイシン(犬の必須アミノ酸の一種)が多く、そのわりに脂質の含有量は少ないため、高栄養で低脂質の食事作りにはもってこいの穀物といえるでしょう。

 

ハトムギに含まれている食物繊維の量は白米と大差ないため、下痢や軟便の犬、尿の出が悪い犬、老犬などにも食べさせやすい穀物です。

 

犬に食べさせるなら基本は白米、時々他の穀物くらいがちょうど良い

 

 

穀物と一口に言っても、含まれている栄養素や食物繊維の量はいろいろです。

 

愛犬の健康を考えるとつい栄養満点な穀物を選びたくなりますが、ここでもやはりバランスが求められます。

 

どんなに栄養豊富な穀物であっても、体調悪化の原因になっては元も子もありません。

 

というわけで、犬の手作りご飯に使う穀物は白米をベースに考え、時々別の穀物を使うといった程度の頻度がちょうど良いのではないでしょうか。

 

>『【犬の手作りご飯】穀物は悪者じゃない!犬の大切な栄養源

 

今後の愛犬の健康にお役立て頂ければ幸いです。

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 原材料:乳酸菌生産物質末、米粉、山芋末、純国産100%本葛末、ラフィノースオリゴ糖、昆布末、アップルファイバー、イワシ末、葉酸、ビタミンB1,B2,B12,C,A,E,D

 

原産国:日本 内容量:20g(形状:粉末)

与え方:腸内リセットレシピ参照

賞味期限:開封後10日以内にお使いください。

消費量:小型犬で約4~5回分(目安)

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この記事を書いた人

坂田剛

(株)ラクト・ラボ代表取締役。20年間健康美容業界に携わり犬達の世界が人間と同じように生活習慣病が増え始めてきたことをきっかけに15年前に犬のサプリメント販売ラクト・ラボを起業。2018年に法人化。趣味は愛犬とキャンプに行き大自然とふれあいリフレッシュすること。

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