【愛犬の健康を守る基礎知識】タンパク質は重要!でもとりすぎはダメ

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ここ数年、高タンパクが売りの穀物不使用ドッグフード(グレインフリー)がネットに溢れています。そのせいか、「高タンパク食こそ犬本来の食性に近いという情報だけが一人歩きしているような…。

 

たしかに、犬にとって最も大切な栄養素がタンパク質であることは間違いありません。しかし、だからといって他の栄養素が不要なわけではないのです。

 

タンパク質がどんなに重要な栄養素であろうと、過剰摂取は禁物。なぜなら、必要以上に摂り過ぎれば腎臓や肝臓など全身の不調をまねくことになるからです。

高タンパクが売りのドッグフードに欠けている考え方

 

グレインフリー(穀物不使用)など、高タンパクが売りのドッグフードの宣伝には、必ず同じような内容の説明がされています。

 

・高タンパク食こそ犬本来の食性に近いので、消化がしやすく犬の体に優しい

・人間も食べられる高品質な食材(ヒューマングレード)のみを使用

 

この説明は、なかなかよく考えられているなと感心してしまいます。なぜなら、どちらもウソではないからです。

 

しかし、「宣伝のためとはいえ、うまいこと言う」とついうがった見方をしたくなるのは、大切なキーワードが抜けているから。それは「適量」と「適切」という考え方です。

 

 

良質なタンパク質も過剰に摂取すれば粗悪なタンパク質と同じ

 

高タンパク食における高品質な食材とは、すなわち「人間が食べられる品質の肉類」ということになりますよね。

 

これの何が良いかといえば、

安全性が高い

・犬にとっての必須アミノ酸がバランス良く含まれている

 

ということになるでしょうか。もちろん、このこと自体は紛れもなく良いことであり、犬に食べさせる肉類の選び方として申し分ありません。

 

しかし、問題は「適量」と「適切」という考え方がきちんと反映されていないことです。

 

というのも、過剰に摂取したタンパク質は、たとえヒューマングレードであろうと排泄にまわる分量が多くなってしまうからですね。

 

高品質な肉類をたっぷり食べたとしても、過剰になれば品質の悪いタンパク質を摂取したのと変わりません。

 

しかも、ただ無駄になるだけならまだマシです。過剰に摂取したタンパク質は排泄の過程で犬の肝臓や腎臓に負担をかけることになり、無駄を通り越してマイナスに振れてしまうことに…。

 

>『【犬の手作りご飯】穀物は悪者じゃない!犬の大切な栄養源

 

過剰なタンパク質が肝臓腎臓に負担をかけ、カルシウム不足も招く!

 

タンパク質は、20種類のアミノ酸が鎖状に多数連結してできた高分子化合物です。つまり、タンパク質を過剰摂取することは、体の中で無駄になるアミノ酸を排泄しなければいけないことと同じなわけですね。

 

アミノ酸にはアミノ基とカルボキシル基という特定の構造があり、分解の過程でアミノ基が放出されてアンモニア基になります。アンモニア基は犬の体にとってかなり有害な物質ですが、このあたりは化学的な話になるため、とにかく「有害な物質」と憶えてください。

 

この有害な物質――アンモニア基を無害化させなければいけないため、まず最初に解毒を担当するのは肝臓です。

 

肝臓ではこの有害な物質を無害な尿素へと変えていくわけですが、無害になったからといってここで終わりではありません。肝臓でどんどん作られる尿素を尿として体外へ排出するために、腎臓もせっせと働かなければいけなくなるのです。

 

しかも、排出しなければいけない尿素が増えれば増えるほど、尿を作るための水分も必要。となると、どうしても多飲に傾いてしまうんですね。実際に、高タンパクの食事を続けている犬は、多飲多尿になる傾向にあります。

 

単純に尿量が増えるだけならまだマシですが、問題は水分とともにカルシウムまでが排泄されてしまうことといえるでしょう。

 

タンパク質の過剰摂取によってたくさんのアミノ酸が分解されると、血液は酸性に傾きます。(アミノ酸は酸性~中性のため)すると犬の体はpHを中和するために骨や歯のカルシウムを溶かして血液中に送り込んでしまうのです。(カルシウムはアルカリ性のため)

 

消化がしやすく犬の体に優しいはずの高タンパク食。しかし「適量」と「適切」を考えずに続けていると肝臓と腎臓に負担をかけ、さらにはカルシウムの流出をまねく危険性があることは、残念ながらあまり周知されていません。

 

>『【犬の手作りご飯】緑黄色野菜|犬の体調に合わせた選び方

 

 

過剰なタンパク質は腸内環境悪化を招く!

 

過剰摂取したタンパク質は肝臓と腎臓に負担をかけ、カルシウム流出の危険性もある――。ところが、話はここで終わりではありません。なんと、腸内環境悪化まで引き起こしてしまうのです。

 

過剰に摂取したタンパク質は小腸で処理しきれなくなり、中途半端なまま大腸へと送られることになります。すると正しく分解されなかったタンパク質が悪玉菌のエサとなり、犬の腸内で腐敗が進んでいくことになるんですね。

 

すると悪玉菌の代謝副産物としてアンモニア・インドール・スカドール等の有害物質が産生されてしまうため、腸内環境がどんどん悪化していくことになるのです。

 

せっかく肝臓と腎臓が頑張ってアンモニアなどの有害物質を解毒したのに、腸内で産生されてしまったら元も子もありません。

 

腸内環境の悪化は万病のもと。つまりタンパク質の過剰摂取は、全身の不調を引き起こす原因にもなりかねないわけです。

 

>『犬の腸内環境は現代の犬の生態を知る事が鍵となる

 

タンパク質は適量適切に食べることが大切

 

ここまで読んでいただくと、なんだかタンパク質は犬の体に悪いような気がしてしまいますよね。

 

勘違いしてほしくないのですが、悪いのはあくまでも過剰に摂取し続けることであり、適量を適切に食べることは犬の健康に直結しています。

 

適切というのは、その時その時の犬の体調や年齢を考慮するという意味です。

 

たとえばドッグスポーツにいそしむ犬は、通常の生活をしている犬より多くのタンパク質が必要ですし、老犬になったら若い頃よりタンパク質の必要量は減少することになります。

 

栄養素だろうが薬剤だろうが、過剰摂取は毒になっても益にはなりません。愛犬の守護者である飼い主さんが最も考えるべきは、「何かをたっぷり食べさせる」ことではなく、「必要なものを適切に食べさせる」ことではないでしょうか。

 

>『犬の手作りご飯はよくない!を鵜呑みにすべきでない理由

 

今後の愛犬の健康にお役立て頂ければ幸いです。

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トライアルは、食べてくれるのかを試していただく為に販売しています。効果を保障するものではありません、ご理解の程宜しくお願いいたします。

 

 原材料:乳酸菌生産物質末、米粉、山芋末、純国産100%本葛末、ラフィノースオリゴ糖、昆布末、アップルファイバー、イワシ末、葉酸、ビタミンB1,B2,B12,C,A,E,D

 

原産国:日本 内容量:20g(形状:粉末)

与え方:腸内リセットレシピ参照

賞味期限:開封後10日以内にお使いください。

消費量:小型犬で約4~5回分(目安)

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同包物:レシピ

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この記事を書いた人

坂田剛

(株)ラクト・ラボ代表取締役。20年間健康美容業界に携わり犬達の世界が人間と同じように生活習慣病が増え始めてきたことをきっかけに15年前に犬のサプリメント販売ラクト・ラボを起業。2018年に法人化。趣味は愛犬とキャンプに行き大自然とふれあいリフレッシュすること。

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