愛犬に脱水症状が!緊急時限定の手作りスポーツドリンクの作り方

犬の体の60~70%は水分でできています。子犬に至っては、なんと80%近くが水分。バナナの水分量が75%程度であることを考えると、なんとも不思議な気持ちになりますよね。
さて、犬の体はオシッコやウンチだけではなく、呼吸や皮膚からも水分は失われ続けています。その分を食事や飲水によって摂取することで、体の水分バランスを保っているわけですが…。
なんらかの原因で体の水分量が過剰に足りなくなった時、犬の体は脱水状態に陥ります。というわけで、今回は緊急時に向けた手作りスポーツドリンクの作り方をご紹介しましょう。
目次
犬にスポーツドリンクや経口補水液を使うのは外出先での緊急時のみ
私たち人間が脱水症状から手っ取り早く回復するなら、スポーツドリンクや経口補水液を飲むという方法がありますよね。
犬が脱水に陥ったときにもそのまま活用したくなると思いますが、早まってはいけません!人間用のスポーツドリンクや経口補水液は、人間の体液をベースに作られたもの。つまり、人間用は犬にとって濃すぎるのです。
人間は汗とともに塩分などの電解質もどんどん失われてしまいますが、犬の脱水はまるきり同じではありません。もちろん犬の脱水も水分と電解質が失われることに変わりはないのですが、犬の体は汗腺が少ないことを考慮する必要があるのです。
そう、犬の脱水は人間の脱水ほど塩分(ナトリウム)が体から失われないんですね。
人間用のスポーツドリンクや経口補水液を安易に犬の脱水時に使ってしまうと、きちんと消化吸収できないばかりか、場合によっては塩分過剰によって腎臓に過度の負担をかけてしまうことも…。
そのため、もしも人間用のスポーツドリンクや経口補水液を犬に使うとしたら、外出先などで脱水を起こした場合の緊急時のみ。さらには水で3倍以上に薄めてから飲ませるのが基本です。
<参考>スポーツドリンクと経口補水液の違い
スポーツドリンクなどのアイソトニック飲料と、経口補水液などのハイポトニック飲料はどちらも素早く体に水分や電解質を補給するための飲料。しかし、その中身には違いがあります。
- アイソトニック飲料……人間の体液とほぼ同じ浸透圧
- ハイポトニック飲料……人間の体液より低い浸透圧
水分の浸透圧は低い方から高い方へと水分が移動するため、アイソトニック飲料よりハイポトニック飲料のほうが素早く水分摂取ができるように設計されているわけですね。
じゃあ、いつでもハイポトニック飲料を選べばいい……と考えたくなりますが、事はそんなに単純ではありません。アイソトニック飲料とハイポトニック飲料はどちらも素早く水分摂取をするために有効。しかし、次のような違いがあります。
- アイソトニック飲料……糖質4~6%/100ml中の塩分量40~55mg
- ハイポトニック飲料……糖質2%程度/100ml中の塩分量80~115mg
つまり、脱水になったらOS-1などの経口補水液という発想はあくまでも人間のためのものであり、犬の脱水にそのままあてはめるわけにはいきません。
仮に人間が飲むにしても、アイソトニック飲料の感覚でハイポトニック飲料を飲んでいたら、塩分過多になってしまいますよ!

犬用スポーツドリンクの作り方
犬の水分補給は食事に含まれている水分と、普通のお水が基本です。しかし、なんらかの原因で一時的に脱水に近い状態になってしまったときや、脱水を防ぐ目的で強制的に水分を摂取させたいときなどは、犬用のスポーツドリンクを利用するという方法もあります。
犬用のスポーツドリンクには市販品もありますが、家庭でも簡単に作れるので必要に応じて試してみてください。
◆用意するもの◆
- 水・500ml(水道水を煮沸してから冷ましたもの)
- 純粋はちみつ・大さじ1(人工甘味料が使われていないもの)
- 食塩・小さじ1
上記をしっかり混ぜ合わせたら出来上がりです。冷蔵庫で3日程度は保管できますが、飲ませるときは必ず常温に戻しましょう。
また、手作りとはいえ犬用スポーツドリンクは、あくまでも緊急時の水分補給に使うものです。いつものお水代わりに使うものではないため、この点はきちんと守ってくださいね。
>『【愛犬の健康を守る基礎知識】ミネラルは単体よりバランス重視が基本』

健康な犬にスポーツドリンクはいらない!水分摂取の基本は食事とお水
今回ご紹介した手作りスポーツドリンクは、あくまでも「愛犬の体が水分不足に陥っている!」と判断できる緊急時だけに使うものです。健康な状態の犬に飲ませるようなものではありません。
常用させてしまうと糖分や塩分の過剰摂取により、肝心な食事の栄養バランスが乱れてしまうことも…。
愛犬の水分摂取は食事からと通常のお水が基本であり、それこそがベストであることをどうか忘れないでください。
今後の愛犬の健康にお役立て頂ければ幸いです。

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