犬の腸脳相関|腸が元気になると認知症が改善するかもしれない?

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腸脳相関(ちょうのうそうかん)」という言葉を聞いたことはありますか?腸脳相関とは、腸と脳が密接に影響を及ぼしあう関係である、ということを表した言葉です。

 

ひと昔前まで、脳はすべての臓器をコントロールする司令塔と考えられてきました。しかし、研究が進むにつれてすべての臓器・骨は互いに連携していることが判明しています。そう、脳だけが特別にえらくはなかったんですね。

 

そして、犬の体もまた人間の体と同様に、脳と腸は密接に連動しています。

腸脳相関とは?

 

犬の腸が元気になると、もしかしたら認知症に改善がみられるかもしれません。その可能性を紐解く前に、まずは腸脳相関とは何であるかを見ていきましょう。

 

冒頭でも少し触れましたが、ひと昔前まで脳は体の機能を司る司令塔のような役割を担っていると考えられていました。しかし、脳から各臓器へのトップダウンではないことが判明しています。

 

ちょっと余談になりますが、最新の研究によると、他の臓器に対して最もメッセージ物質を発しているのは腎臓なのだそうです。脳でも腸でもないことはちょっと意外ですが…。

 

さて、腸脳相関の話に戻りましょう。腸といえば、第二の脳と表現されるほど独自の神経ネットワークが構築されていることも判明しています。要するに、脳からの指令がなくても腸は必要な活動ができるように作られているんですね。

 

しかし、同時に腸と脳が密接に連携している相関関係であることも判明しています。つまり、腸が変化すれば脳にも影響がいき、脳が変化すれば腸にも影響がいくわけですね。

 

重要な臓器がそれぞれに独自の神経ネットワークを持ち、さらにはお互いに連携もしているのですから、つくづく体の作りとは神の領域にあるのでしょう。

 

>『犬の腸を冷やす強烈な原因と解決策を解説

 

 

老犬の認知症と便秘

 

人間においての話になりますが、便秘は認知症の症状に悪影響があることが指摘されています。原因としては食事量の減少や飲水量の減少などなど様々にあるわけですが、いずれにしろ便秘状態の不快感が、どうやら自律神経をかなり乱してしまうようです。

 

認知症のお年寄りはよくわからない理由でイライラしたり怒りっぽくなることがありますが、どうやらこのあたりが関係していそうですね。

 

そして、便秘になると便が腸に停滞する時間が長くなり、そのせいで腸内細菌が産生する短鎖脂肪酸を減少させてしまうことに。短鎖脂肪酸には悪玉菌の活動を抑え、抗炎症作用や腸のバリア機能を高めるなどの役割があります。

 

その短鎖脂肪酸が少なくなってしまうわけですから、全身の炎症が加速されることになり、その結果認知症のリスクを高めてしまうのではないか、とも考えられるわけですね。

 

実はこの状態、そのまんま老犬にも当てはまってしまいます。

 

老犬の認知症に悩んでいる飼い主さんにお話をうかがったところ、「成犬の頃より便秘気味になった」とのことでした。とりあえず毎日排便はあるそうですが、コロコロ便、カチカチ便で理想的なウンチからは程遠い状態なのだとか。

 

さらには腸内環境が悪化すると、一部の腸内細菌が作り出す物質が脳の炎症を引き起こすことが指摘されています。つまり、そういった諸々が老犬の認知症の原因になっている可能性が考えられるわけですね。

 

>『犬の腸内環境が汚れるメカニズム

 

老犬の便通が良くなったら認知機能に善が見られた?

 

犬の認知症は人間に比べると、詳しいことはまだまだ判明しているとは言えません。

 

人間の場合は脳にアミロイドβたんぱくがたまることが原因で発症するアルツハイマー型が約7割、脳血管障害が約2割とされています。しかし、犬の認知症の原因は老化・脳梗塞・脳出血・栄養障害などといわれ、いまひとつはっきりしていません。

 

その原因は全額自費治療となる動物医療においては、費用の面からCTやMRIなどを使って精密検査をすることが難しいからです。動物病院はあちこちにありますが、CTやMRIを備えているところはまだまだ少数派。原因究明が難しくなるのは仕方がありません。

 

となると、認知症の原因(と思われるもの)に直接的なアプローチが難しい以上、犬の認知症改善において腸のケアという方法は、実はかなり有効的ではないでしょうか。

 

実際に、認知症の初期の症状が見られていた老犬の腸内環境が改善し、便の状態が良いものへと変化するのに比例して、認知症の症状が改善したというケースがあります。

 

このケースでは、実は便秘の改善や認知症の改善を期待して腸活をしたわけではありませんでした。消化機能の衰えで嘔吐することが増えたため、それをどうにかしようとしたことが始まりなのだそうです。

 

そして目論見通りに嘔吐をしなくなるのと同時に便通が改善した頃から、毎日のようにしていたオネショを全くしなくなったのだとか。さらには名前を呼んでも無反応に近くなっていたはずが、呼びかけに応えてシッポを振るまでに復活したのだそうです。

 

>『犬の「腸活」基礎知識|腸の温度を上げないと腸内環境は改善しない

 

 

犬の認知症の完治は難しくても、改善のためにできることはある

 

いまの段階において、犬の認知症を完治させることはできない、と言うしかなさそうです。しかし、症状の進行を緩やかにしたり、緩和することはできるはず。

 

腸内環境の改善に認知症の緩和が期待できるのであれば、これをやらない手はないと思いませんか?

 

仮に認知症の症状に思ったほどの効果が見られなかったとしても、腸内環境が良い状態になることは、犬のQOL(生活の質)をぐっと押し上げてくれることは間違いありません。

 

腸と脳は驚くほど密接につながっている――腸脳相関を意識した愛犬の健康管理は、確実に健康長寿につながっています。

 

>『【現代の犬の健康】は、腸を温める食事の継続が必須条件となる

 

今後の愛犬の健康にお役立て頂ければ幸いです。

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この記事を書いた人

坂田剛

(株)ラクト・ラボ代表取締役。20年間健康美容業界に携わり犬達の世界が人間と同じように生活習慣病が増え始めてきたことをきっかけに15年前に犬のサプリメント販売ラクト・ラボを起業。2018年に法人化。趣味は愛犬とキャンプに行き大自然とふれあいリフレッシュすること。

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