兵庫県|9歳シーズー|毎日完食しているのに体重が減る…アルブミン1.8まで低下した犬の無料相談事例

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今回ご紹介するのは、兵庫県にお住まいの飼い主様からいただいた無料相談です。

 

愛犬は9歳のシーズー、男の子。

 

以前の体重は6.4kgほどありましたが、半年ほどかけて少しずつ減り、無料相談をいただいた時には5.5kg前後になっていました。

 

血液検査ではアルブミンも徐々に低下し、最初に低いと言われた時は2.4。

 

その後2.1となり、今回の検査では1.8。

 

飼い主様が一番理解できなかったのは、食欲が落ちているわけではないことでした。

 

むしろ食欲はあります。

 

朝も夜も、出されたごはんはほぼ毎回完食。

食事の準備をすると自分から台所まで来て待っています。

おやつにも反応します。

 

それなのに、抱き上げた時の体が以前より軽くなっていく。

 

背中を触ると骨が分かりやすくなり、後ろ脚も少し細くなってきたように感じる。

 

飼い主様は、

 

「ちゃんと食べさせているのに、どうして痩せていくのでしょうか」

「もっと量を増やした方がいいのでしょうか」

「アルブミンが低いから痩せているのでしょうか」

「食欲があるということは、まだ大丈夫だと思っていいのでしょうか」

 

と、とても心配されていました。

 

私はこれまで長年、アルブミン低下や下痢、軟便、体重減少について多くのご相談を受けてきましたが、この、「食べているのに痩せる」という状態は、飼い主様にとって非常に分かりにくいものだと思います。

 

食べないから痩せるのであれば、まだ理由が分かります。

 

ところが毎日完食している。

それなのに体重が減っていく。

 

今回の無料相談では、この矛盾して見える状態を一つずつ整理していきました。

「毎日完食しています」から、相談が始まりました

 

お電話で最初に飼い主様がおっしゃったのが、「食欲は本当にあるんです」という言葉でした。

 

私はまず、

 

「一日に、実際にはどのくらい食べていますか」と確認しました。

 

すると、朝と夜の2回食。

 

ドッグフードに少量のささみをトッピングし、ほぼ残さず食べているとのことでした。

 

ここまでは、飼い主様が思っていた通りです。

 

確かに食べています。

 

しかし、私はそこで、

 

「食べているかどうか」と「その結果、体を維持できているか」は別に見ていきましょう、

 

とお伝えしました。

 

犬では、消化や吸収がうまくいかない状態になると、食欲が保たれていたり、むしろ強くなったりしていても体重が減ることがあります。小腸疾患や消化吸収不良では、食欲があるにもかかわらず体重減少が起こることが知られています。

 

つまり、

 

毎日完食している。だから、必要な栄養が全部体に入っている。とは限らないのです。

 

今回の相談では、ここから「食べた量」だけでなく、「食べた後に体に何が残っているのか」を見ていきました。

 

6.4kgから5.5kgへ。毎日見ていると気づきにくい体重減少

 

飼い主様に、「いつ頃から痩せてきたと感じましたか」と伺いました。

 

ところが、「はっきりとは分からないんです」というお返事でした。

 

これもよくあります。

 

毎日一緒に暮らしていると、少しずつ起きている変化は分かりにくいからです。

 

そこで過去の診療明細や予防接種の記録などを見ながら、体重を思い出していただきました。

 

半年前には6.4kg前後。

その後6.1kg。

5.9kg。

5.7kg。

そして現在5.5kg前後。

 

こうして並べて初めて、「こんなに減っていたんですね」と飼い主様も驚かれていました。

 

半年で約900gです。

 

人間の感覚では900gという数字だけを見ると、それほど大きく感じないかもしれません。

 

しかし、もともと6kg台の小型犬です。

 

体重全体から見ると、決して小さな変化ではありません。

 

私はこの相談で、

 

「今日の5.5kgだけを見るのではなく、6.4から5.5までどう変わってきたのかを見ましょう」とお伝えしました。

 

アルブミンも同じです。

 

2.4。

2.1。

1.8。

 

一回の検査値だけではなく、時間とともにどのように動いているのかを見る。

 

体重もアルブミンも、私は「点」ではなく「流れ」として見ることが大切だと思っています。

 

飼い主様が見落としていたのは、体重より先に「筋肉」でした

 

さらにお話を伺うと、「最近、後ろ脚が細くなったような気がします」という話が出てきました。

 

そこで背中、腰、肩、太ももを触った時の感覚について聞きました。

 

以前より背骨が分かりやすい。

腰の骨も少し触れやすい。

太ももに以前のような厚みがない。

 

このような変化がありました。

 

体重が減っている時、脂肪だけが減っているとは限りません。

 

筋肉が失われていることがあります。

 

犬の栄養状態を評価する際にも、体重だけではなく、体脂肪を見るボディコンディションと、筋肉量を見るマッスルコンディションを別々に評価することが推奨されています。

 

私は飼い主様に、「体重計の数字だけでなく、毎週同じ場所を手で触ってみてください」とお伝えしました。

 

毎日では違いが分かりにくくても、週単位、月単位で見ると変化に気づけることがあります。

 

今回の愛犬では、

 

食欲あり。

毎日完食。

でも体重が減る。

そして筋肉も落ちてきている。

 

ここまでつながって、飼い主様の中でも、

 

「ただ細くなったという話ではないんですね」という理解に変わっていきました。

 

アルブミン1.8と体重減少を、一つずつ別々に考えない

 

飼い主様は病院でアルブミン1.8と言われたことを非常に心配されていました。

 

ただ、相談前は、

 

アルブミンが低いこと。

体重が減っていること。

 

この二つを別々の問題として考えていたそうです。

 

そこで私は、「一度、同じ時間軸の上に並べてみましょう」とお伝えしました。

 

アルブミンが2.4だった頃の体重はどのくらいだったか。

2.1になった時は何kgだったか。

1.8になった現在はどうか。

食欲はその間どうだったか。

便はどう変わったか。

薬や食事を変えた時期はいつだったか。

 

すると、

 

アルブミンが下がってきた時期と、体重が少しずつ減ってきた時期がある程度重なっていることが見えてきました。

 

だからといって、電話相談だけで、「アルブミン低下が原因で痩せています」と決めることはできません。

 

体重減少にはさまざまな原因があります。

 

ただし、低アルブミン血症を伴う腸疾患や蛋白漏出性腸症では、体重減少がみられることがあります。また、低アルブミンだけでも蛋白漏出性腸症を完全には否定できないため、腎臓や肝臓などほかの原因を含めた評価が必要です。

 

大切なのは、

 

アルブミンだけ。

体重だけ。

便だけ。

 

と分けて考えるのではなく、同じ愛犬の中で同時に起きている変化として見ることです。

 

「便はそんなに悪くありません」でも、量を聞くと違うものが見えてきました

 

今回の愛犬は、激しい水下痢をしていたわけではありません。

 

飼い主様も、

 

「便は少しやわらかい日がありますが、ひどい下痢ではありません」とおっしゃっていました。

 

そこで次に、「便の硬さではなく、量はどうですか」と伺いました。

 

すると、「そう言われると、食べている量のわりには便が多い気がします」という話が出てきました。

 

以前は一日に1〜2回。

最近は2〜3回になる日もある。

一回一回の便も以前より少し量が多い。

食べる量はそれほど増えていない。

 

これは大切な観察です。

 

私は、「便が固いかやわらかいかだけではなく、食べた量に対して、どのくらい出ているのかも見てみましょう」とお伝えしました。

 

消化吸収に問題がある犬では、栄養を十分に取り込めないことで体重減少が起こります。下痢を伴うことが多いものの、明らかな下痢がないからといって重い消化管疾患を除外できるわけではありません。

 

だから私は、

 

普通便だから大丈夫。

軟便だから悪い。

 

という見方だけでは足りないと思っています。

 

一日に何回出るのか。

量はどうか。

食事量とのバランスはどうか。

 

そこまで見ることで、初めて「食べた後」を見ることができます。

 

「もっと食べさせれば戻る」と考えて食事量を増やしていました

 

飼い主様は、痩せてきたことに気づいてから、ごはんを少し増やしていました。

 

当然だと思います。

 

食べているのに痩せる。

ならば、もっと食べさせれば戻るのではないか。

 

そう考えます。

 

さらに、食欲もあります。

出せば食べる。

 

だから少しずつ量を増やしていったそうです。

 

ところが、体重は思うほど戻りませんでした。

 

むしろ食事量を増やした後、便量が増えたようにも感じていました。

 

ここで私は、「食べる力があることは大切です。でも、食欲があるからといって、量だけを増やし続けることが必ずしも答えになるとは限りません」とお伝えしました。

 

もし消化や吸収に問題があるのであれば、単に入れる量を増やすだけでは解決しない場合があります。

 

また、腸の状態によっては、食事内容、脂肪量、消化性などを主治医と検討する必要があります。

 

慢性腸症では、病歴、症状、食事への反応、必要に応じた検査などを組み合わせて評価し、食事療法が診断や治療の重要な部分になることがあります。

 

だから今回の相談では、「量を増やすか減らすか」を電話だけで決めるのではなく、まず現在一日に何をどれくらい食べているのかを正確に把握することにしました。

 

「一日○グラム」ではなく、口に入るものを全部整理しました

 

主食はドッグフード。

そこにささみ。

さらに朝と夕方におやつ。

薬を飲ませる時には別の食材。

ご家族から少量もらうこともある。

 

こうして聞いていくと、

 

「フードは一日○グラム」だけでは、一日の食事全体が分からないことが見えてきます。

 

飼い主様自身も、

 

「ごはんだけしか考えていませんでした」

 

とおっしゃっていました。

 

そこで、数日間だけでもよいので、一日に口に入れたものを全部記録してもらうことにしました。

 

主食。

トッピング。

おやつ。

薬を包んだ食材。

量が正確に測れなくても、

「何をどのくらい」

 

が分かれば十分です。

 

そして、その日の便量や回数も一緒に残します。

 

私は、この「入った量」と「出た量」を一緒に見ることを大切にしています。

 

何を食べたかだけではありません。

 

食べた後、どうなったか。

 

そこまでが食事だと思っています。

 

ステロイドで食欲が増えていたことも、相談途中で分かりました

 

さらに詳しく聞いていくと、病院ではすでにステロイドが処方されていました。

 

飼い主様は、

 

「薬を始めてから食欲がさらに出たので、少し良くなったと思っていました」とお話しされました。

 

ここも非常に重要です。

 

ステロイドでは食欲が増加することがあります。

 

ですから、よく食べるようになった。イコール、腸の状態やアルブミンが改善している。とは限りません。

 

今回も、

 

食欲は強い。

でも体重は減る。

筋肉も細くなっている。

アルブミンも1.8まで下がっている。

 

という複数の情報を一緒に見る必要がありました。

 

私は、

 

「食欲があること自体は大切です。ただ、その食欲が薬によって強くなっている可能性も含めて、体重や便、アルブミンと一緒に見た方がいいですね」

 

とお伝えしました。

 

薬を自己判断で減らしたり中止したりすることはできません。

 

必要な治療は主治医の指示に従います。

 

そのうえで、

 

薬を始めた日。

食欲が変わった時期。

体重の変化。

便の変化。

アルブミンの変化。

 

を一緒に並べることが大切です。

 

無料相談で「痩せている理由」を決めたわけではありません

 

今回の無料相談で、「この子はこれが原因で痩せています」と診断したわけではありません。

 

食欲があるのに体重が減る原因には、腸の消化吸収の問題だけでなく、膵外分泌不全を含む消化不良や、腸以外の疾患など、さまざまな可能性があります。消化吸収不良の評価では、必要に応じて膵機能、血液検査、画像検査などが検討されます。

 

診断は動物病院で行うものです。

 

無料相談で行ったのは、今までバラバラに見えていた情報を、一つの流れにしたことでした。

 

6.4kgから5.5kgへの体重減少。

アルブミン2.4から1.8への変化。

食欲は維持。

むしろステロイド後はさらに食べる。

便量は以前より増えている。

後ろ脚や腰回りの筋肉は減っている。

食事量を増やしたが、体重は思うほど戻らない。

 

ここまで並べたことで、

「食欲があるから大丈夫、だけでは見られないんですね」と飼い主様がおっしゃいました。

 

私は、この気づきが今回の相談で非常に大きかったと思っています。

 

相談後は、体重計だけではなく「触る」ようになりました

 

相談前の飼い主様は、病院へ行った時に体重を測る程度でした。

 

自宅ではほとんど測っていませんでした。

 

そこで、可能な範囲で定期的に体重を確認し、同じ条件で記録することをおすすめしました。

 

しかし、それだけではありません。

 

背中。

腰。

肩。

太もも。

 

ここを手で触ります。

 

毎日同じ愛犬を見ていると、見た目だけでは分かりにくい。

 

でも触ると、

 

「あれ、前より背骨が分かる」

「太ももの厚みが減った」

 

と気づけることがあります。

 

体重が変わっていなくても、筋肉が減って脂肪や水分の状態が変わることもあります。

 

反対に、腹水などによって体重だけを見ると減少が分かりにくくなることもあります。

 

だから私は、体重計の数字と、自分の手の感覚の両方を記録してくださいとお伝えしました。

 

これは病院では毎日確認できない情報です。

 

毎日一緒にいる飼い主様だからこそ持てる情報です。

 

「もっと食べさせなければ」という焦りが少し変わりました

 

相談の最後に飼い主様がおっしゃったのが、

 

「痩せるから、とにかくもっと食べさせないといけないと思っていました」という言葉でした。

 

私は、「食欲があることは、この子の大きな力だと思います。ただ、その食欲をどう使うかが大切だと思います」とお話ししました。

 

欲しがるだけ量を増やすのではなく、

 

今、何をどれだけ食べているのか。

食べた後の便はどうか。

体重はどう動いているのか。

筋肉は維持できているか。

アルブミンはどう変化しているのか。

 

そこを見ながら、必要な食事療法について主治医と相談する。

 

食欲があるからこそできることがあります。

 

しかし、

 

「食欲がある=回復している」

「完食している=栄養は足りている」

 

と簡単には決めない。

 

私はそこを非常に大切にしています。

 

同じように「毎日完食するのに痩せる」と悩んでいる飼い主様へ

 

ごはんを毎日食べてくれている。

食事の時間を楽しみにしている。

 

だから大丈夫だと思いたい。

 

その気持ちは、とてもよく分かります。

 

しかし、

 

毎日完食しているのに体重が減っている。

以前より背中や腰の骨が分かる。

後ろ脚の筋肉が細くなっている。

便量が増えている。

アルブミンも下がっている。

 

このような変化が重なっているのであれば、

 

「もっと食べさせればいいのかな」だけで考えず、一度これまでの流れを整理してみてください。

 

いつから痩せ始めたのか。

その頃の体重はいくつだったのか。

アルブミンはどう動いたのか。

薬を始めたのはいつか。

食欲が変わったのはいつか。

便量や回数はどうか。

今、実際に一日に何を食べているのか。

 

ここまで並べると、病院で伝えられる情報も大きく変わります。

 

ナノワン・リセットについても、アルブミンを直接上げたり、体重減少の原因を治療したりする薬ではありません。

 

必要な検査と治療は動物病院で受けることが前提です。

 

そのうえで私は、食欲がある子については、

 

「食べられる今、その食欲をどう生かすか」

 

を大切にしています。

 

温かい状態で食べられるか。

水分と一緒に取れるか。

食べた後の便はどうか。

排泄はどうか。

体重と筋肉がどう変わるか。

 

入れる量だけを見るのではなく、入ったものがその子の体にどう残っているのかを見る。

 

今回の無料相談で整理したのも、まさにそこでした。

 

食欲があることは、とても大切です。

 

でも、その食欲だけで安心しきらず、

 

食べた結果を、体重・筋肉・便・検査数値まで含めて見る。

 

毎日完食しているのに痩せ続ける愛犬だからこそ、飼い主様に持っていただきたい視点だと私は考えています。

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この記事を書いた人

坂田剛

これまでに6,000人以上の飼い主様からご相談をいただき、現在も日々ご相談をお受けしています。下痢・軟便・アルブミン低下など、繰り返す不調の多くは「原因の見極め」で方向性が変わります。ご相談はすべて、坂田が直接対応しています。今の状態を一緒に整理し、今日からできる具体的な対策をお伝えしています。

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