コーギーの下痢がどんな事を試しても治らない。

3ヶ月ほど前に愛犬のコーギーの下痢が治らないというご相談をいただきました。その時の内容が下痢が治らず困っている飼い主様のヒントになるのでないかと思い全てではありませんが記事にして見ました。

ご興味のある飼い主様は是非、一つの考え方という目線で見ていただければ嬉しく思います。

愛犬の下痢を薬を使わず治してあげたい。

３歳のコーギーを飼っています。２歳半ば辺りから急に下痢をし始め病院の指示に従い治療を受けています。ただ薬を絶対に使いたくないとお話ししていますので薬は一切使っていません。しかし色んなことを試しても全く治りません。

病院に相談しても「やはり薬を飲ませて止めてあげたほうがいいと思いますよ」と言われてしまいました。それでも何とか薬を使わずに治してあげたくて、下痢が治らず悩んでいる飼い主さんがいないか？治せる方法が見つからないか？探していた時にこちらのホームページに辿り着きました。

うちのコーギーよりも若くて、しかも血便が治った体験談を見てとても勇気をもらいました。やっぱり治せる方法があるんだ！と思いました。とご相談のご連絡をいただきました。

愛犬の下痢に悩んだら知ってほしいことがあります。

＞『下痢の改善は3つのポイントと現代の犬の生態を知る事が鍵となる。』

薬を使わず治してあげたい理由

今回のコーギーちゃんですが、飼い主様のお話をじっくり聞かせていただきましたが、頑として薬を拒否していた理由が、以前飼っていた子が、今とても多い蛋白漏出性腸炎（腸症）によるアルブミン低下で薬による治療の末、わずが6歳で亡くってしまったご経験をお持ちでした。なので薬による恐怖感がある様です。

しかしこの先代のわんちゃんのお陰でチャンスをもらったのではないかと思います。

コーギーちゃんの下痢が治らなかった治療とは？

病院の指示に従いこれまでにやってきた事をお聞きしました。

フードを何種類も変えた

高タンパク、低脂肪、消化器サポート、缶詰、鹿、馬フード、食いつきのいいフード等10種類以上試したが落ち着きませんでした。

フードをふやかして与えた

これらのフードを水でふやかして食べさせましたが余計に便が緩くなった。お湯でふやかすと油っぽい臭いが漂い不安でしたがやはりダメでした。

食事の回数を5回に分けて与えた

ご飯の回数を増やし、朝、11時　15時　18時　21時と与え続けたが特に変化はありませんでした。少しイライラするようなストレスがあるように思いました。

1週間に1回の絶食を1ヶ月（4回）した

週に一回、絶食を4回しましたが、お腹を空かせてせがまれる度にとても可哀想に思いました。飼い主の方にストレスが溜まってしまいました。便の状態は変化無しです。

食べる量を減らした

最後は、ご飯の量を2/3に減らしました。食べ終わった後の催促に耐えるのが大変でした。しかし変化することはありませんでした。

＞『愛犬の下痢が続く時の原因と対処法』を併せてご覧ください。

犬の下痢は根本（基礎）から治してあげましょう。

その子のよって違いはあると思いますが、上記の５つを試してみて止まったとしてもしばらくするとぶり返すと思います。

それは、家が地震で明らかに傾いているのに家を真っ直ぐに見せる為に柱を継ぎ足したり、壁を短くしたり長くしたりして見た目だけ治しているのと同じだからです。次の地震や台風で元の形に戻りますので。その度に同じことを繰り返します。

これは全て、如何に止めるかという事が前提での対処になります。ここに大きな注意点があります。

止まる＝治った・・ではないという事です。

薬を飲めば簡単に治る、乳酸菌を飲ませれば治るなどよく聞きます。下痢は軽い症状で病気でも何でもなくそんなに気にする事ない。とよく耳にします。

ですが、私はこれまでに5,000頭以上のあらゆる病気の子達と関わって来ましたが、これら全ての病気は下痢から始まっているのです。そして止め続けていたのです。

なので軽く見てはいけません。下痢こそ慎重に対処してあげましょう。

＞『犬の下痢！薬で止める前に愛犬の改善力をCheck!』を併せてご覧ください。

そもそも下痢はなぜ起こるのでしょうか？

初めての下痢の殆どは悪い事ではない場合がとても多いので先ずは自力で治せる事を信じて見てください。

下痢は命を守る為にこれまで蓄積してきたゴミや老廃物を外に排泄しようとしているのです。ですが、様々な薬や食事、環境やストレスで腸が冷やされ続けることで上手くお尻から排泄が出来ないのです。

犬は食べることよりもお尻からゴミや老廃物を排泄することの方が命を守る為に一番重要だと分かっているんです。これは人間も同じです。

ですが、冷えて排泄できず、本来排泄したいゴミや老廃物は排泄出来ず、その隙間からしか排泄出来ない水分、粘液、粘膜という液体ものだけが多く含まれてお尻から出てきただけなのです。

このお尻から排泄出来なかった老廃物をコツコツと出せるところから外に排泄していくのです。その時によく見られる症状が、【目やに】【手足の裏を舐める】【毛が抜ける脱毛】なんです。

下痢をしている時によく観察してみてください。目やにとして外に排泄、肉球の間から排泄、毛に入り込み入らなくなると脱毛、このように犬はとても苦しんでいるんです。

しかし追い討ちをかける様に薬で更に止めて、同時に冷やしていきますので、尚更お尻から排泄出来なくなっていきます。すると目やにもドロドロになり臭いも酷くなります。手足の裏は舐めすぎて真っ赤になってしまいます。毛がどんどん抜けてくるようになります。意味は知らなかったかも知れませんが、この様な経験をされ飼い主様はとても多いんです。

下痢を治す事、傾いた家を治す事、同じです。

今回は、幸い薬で止めなかった事が功を奏したのではないかと思います。きっと先住犬の子が教えてくれたのだと思います。

傾いた家を治すには基礎からしっかり治せば良いのです。健康の基礎からしっかり元に戻していくことがとても大切です。

その基礎になるのが腸の冷えなんです。先ずはこの冷えを取り除き、止めるのではなく、しっかり出し切らせることが大事です。その為には腸を温め続ける食事を与えていく事が今回ご相談いただいたコーギーちゃんの下痢を治す第一歩となります。

その後1ヶ月ほど、下痢やどろ便を繰り返しましたが、散歩の回数を増やしていただきお尻からの排泄を促すと共にしっかり排泄してくれました。

まだまだ蓄積していますが、今はある程度形のある便の周りに老廃物を巻き付けて排泄するようになってきました。食欲全く落ちることなく順調です。元気もありますが徐々にリードを引っ張る力が強くなってきているとのことです。

体重も増え始めてきていますので、栄養も吸収されるようになってきました。このまま腸が冷えないようにしっかり食べさせていただいています。毎日のLINEのやり取りで頑張っています。

＞『犬が下痢を繰り返す最も多い原因は薬による腸の冷えです』を併せてご覧ください。

今後の愛犬の健康にお役立て頂ければ幸いです。