犬に玉ねぎはなぜダメなの?その理由は赤血球を壊してしまうから!

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私たち人間は食べられるのに、犬に食べさせてはいけない食べ物はいくつもあります。中でも、一番有名なのは玉ねぎですよね。

 

ところが、犬に玉ねぎはダメ!というところまでは知っていても、なぜ?と聞かれて答えられる飼い主さんは、あまり多くないような…。

 

吐いてしまうから?いやいや、犬に玉ねぎを食べさせることで引き起こされる害は、そんな生易しいものではありません。なんと、玉ねぎの成分が犬の赤血球を壊してしまうのです。考えただけでもゾッとしませんか?

玉ねぎの有機チオ硫酸化合物は人間には健康成分だけど犬にはダメ

 

犬に玉ねぎを食べさせてはいけない理由はいくつかありますが、最も注意しなければいけないのは「有機チオ硫酸化合物」という成分です。

 

実はこの成分、人間にとっては健康成分として注目されています。というのも、ガン予防を始めとして、血栓症の予防や免疫力アップなどの効果が期待されているからですね。

 

ところが残念なことに、犬が摂取した場合は同様の効果が期待できません。それどころか、犬の場合は中毒物質として作用してしまうという、とても危険な成分です。

 

では、なぜ人間にとっての健康成分である有機チオ硫酸化合物が、犬の体内では同じように働いてくれないのでしょうか。その理由は、犬は有機チオ硫酸化合物の消化に必要な酵素を持っていないからです。

 

「え、じゃあ私たち人間はその酵素を持ってるの?」と思われたかたもいらっしゃることでしょう。はい、私たち人間は有機チオ硫酸化合物を消化する酵素を持っています。むしろ、犬を含む多くの動物は持っていません。つまり、我々人間がちょっと珍しいのです。

 

>『犬も傷んだものを食べれば食中毒になる!

 

 

犬が有機チオ硫酸化合物を摂取すると溶血性貧血を起こす理由

 

犬が玉ねぎを食べると、有機チオ硫酸化合物の作用によって「溶血性貧血」を起こしてしまいます。溶血性貧血というのは、血管内の赤血球が破壊されることによって引き起こされる貧血のことです。つまりは、とても恐ろしい状態に陥ってしまうわけですね。

 

ここで、少しだけ有機チオ硫酸化合物が溶血性貧血を起こすメカニズムについて触れておきたいと思います。というのも、きちんと理由がわからないと、その恐ろしさがしっかり伝わらないからです。

 

有機チオ硫酸化合物が溶血性貧血を起こすメカニズム◆

 

犬が玉ねぎを食べる

 ↓

摂取した有機チオ硫酸化合物が赤血球の中のヘモグロビンを酸化させる

 ↓

ヘモグロビンの酸化によってハインツ小体(変性物質)が形成される

 ↓

ヘモグロビンからハインツ小体が飛び出した状態になるため赤血球が壊れやすくなる

 ↓

赤血球が酸素を全身の細胞に届けられなくなる

 ↓

全身の細胞が酸欠状態に陥る

 

貧血といえば鉄欠乏性貧血が一般的ですが、この場合は鉄剤などによってある程度の回復が見込めます。しかし、溶血性貧血の治療はかなり厄介。重症の場合は輸血などが必要になりますが、これは一時しのぎにしかならないため、根本的な解決にはなりません。

 

ハインツ小体が形成された赤血球は脾臓で破壊されるため、脾臓の摘出手術などが必要になることもあります。そうなんです、このように治療がものすごく大変だからこそ、犬の玉ねぎ中毒は犬の健康寿命をざっくり削ってしまう原因になりかねないわけですね。

 

>『犬の食事の安全性|油脂の酸化・カビ毒アフラトキシンはなぜ危険?

 

玉ねぎは可食部分はもちろんもすべて犬にNG!

 

玉ねぎに含まれている有機チオ硫酸化合物が、いかに犬にとって危険な成分であるかが伝わったことと思います。

 

さらに厄介なことに、有機チオ硫酸化合物は加熱をしても分解されません。つまり、玉ねぎは生はもちろんのこと、加熱したものであっても絶対に犬に食べさせてはいけないのです。

 

これは白い可食部分だけの話ではありません。皮・根・玉ねぎから伸びた葉や茎も、中毒を引き起こす原因になります。

 

私たち人間は玉ねぎの皮に含まれているケルセチンを摂取するために皮のお茶を飲みますし、玉ねぎの葉も当たり前のように食べることができます。そう考えると、人間はある意味最強の雑食動物なのかもしれませんね。

 

 

玉ねぎに含まれているアリルプロピルジスルフィドも結局のところ犬には危険な成分

 

玉ねぎが犬に食べさせてはいけない食べ物であることは、けっこう前から知られていました。しかし、溶血性貧血を起こす原因となるのは、アリルプロピルジスルフィドという成分だと考えられてきたんですね。

 

このアリルプロピルジスルフィドという成分は、玉ねぎだけではなくネギ類全般に含まれている有機硫黄化合物です。この成分が含まれているからこそ、長ネギやニラなども犬にとってはNG食材なわけですね。

 

しかし、近年の研究で溶血性貧血の原因は有機チオ硫酸化合物だということがわかりました。となると、アリルプロピルジスルフィドは無罪放免なのかと思いきや…。

 

なんと、アリルプロピルジスルフィドは有機チオ硫酸化合物の吸収率を高める働きをすることが判明したんです。だからこそ、両方の成分が含まれている玉ねぎは、他のネギ類に比べて中毒症状が重篤になりやすいわけですね。

 

玉ねぎは人間にとっては健康効果が期待できる野菜でありながら、犬にとっては最恐のNG食材というわけです。

 

>『犬はピーマンを食べてもいい!でも下痢をしがちな犬は避けた方が無難

 

玉ねぎ中毒の症状は食後すぐに表れないからこそ厄介

 

犬が玉ねぎを食べるとシャレにならないほど危険な状態に陥るというのに、厄介なのは症状が表れてくるまでに時間がかかることです。

 

その理由は、有機チオ硫酸化合物が溶血性貧血を起こすメカニズムを見れば一目瞭然ですよね。そう、有機チオ硫酸化合物が犬の体内に吸収されてから赤血球を破壊するハインツ小体が形成されるまでに、ある程度の時間がかかるからです。

 

犬が玉ねぎ中毒を起こした時の症状にはいろいろなものがありますが、飼い主さんが一目で「これはマズイ!」と気づける重篤な症状が表れてくるまでには、早くても半日程度はかかります。数日後ということも珍しくありません。

 

これが何を意味するのかといえば、玉ねぎ中毒の治療が後手にまわってしまうんですね。その結果、溶血性貧血が進行してしまい、手遅れになってしまうのです。

 

 

犬の玉ねぎ中毒の最初の症状は消化不良に似ているので注意!

 

お腹が弱いワンちゃんの飼い主さんにとって、愛犬の消化不良はあまり珍しいものではありませんよね。しかし、犬の玉ねぎ中毒の初期症状は消化不良とよく似ているので注意が必要です。

 

玉ねぎ中毒(溶血性貧血)の初期症状

  • なんだか元気がない
  • 食欲が落ちている
  • 下痢
  • 嘔吐

 

玉ねぎ中毒(溶血性貧血)が進み始めたときの症状

  • 歯茎の裏側が白くなって血の気が失せている
  • 尿の色がピンクやオレンジ色に変色
  • ふらつき

 

玉ねぎ中毒(溶血性貧血)がかなり進行したときの症状

  • 意識消失
  • 呼吸困難
  • 吐血
  • 痙攣

 

ここまで来てしまうと、溶血性貧血はかなり進行しています。治療は困難ですし、最悪は命を落とすことになりかねません。

 

>『犬にニンニクを与えてもいい?それとも絶対にNGの食材?

 

玉ねぎを何グラム食べたら危険ではなく絶対に食べさせないことが大切

 

どのぐらいの量の玉ねぎを食べたら危険なのかは、犬の大きさや体質などによって個々に差があります。一般的に体重1kgあたりで20g程度といわれていますが、だからといってこれより少なければ安全というわけではありません

 

「うちの犬は玉ねぎを食べたけど全然平気だった!」と言う飼い主さんがいますが、これはその時たまたま大丈夫だっただけで、次に口にしたらどうなるかはわからないのです。

 

実際に、ほんの少量の玉ねぎを食べただけなのに、吐血をして倒れてしまった犬の事例が報告されています。

 

犬にとって玉ねぎを食べた時の致死量はどのぐらいなのか?を考えるのではなく、ほんの少しも食べさせないように徹底することが、なにより大切であることは間違いありません。

 

というわけで、玉ねぎが犬のNG食材であることをよく知っている飼い主さんも、愛犬がゴミ箱あさりや盗み食いをすることまで想定し、食材や食品の管理をすることが大切です。

 

今後の愛犬の健康にお役立て頂ければ幸いです。

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トライアルは、食べてくれるのかを試していただく為に販売しています。効果を保障するものではありません、ご理解の程宜しくお願いいたします。

 

 原材料:乳酸菌生産物質末、米粉、山芋末、純国産100%本葛末、ラフィノースオリゴ糖、昆布末、アップルファイバー、イワシ末、葉酸、ビタミンB1,B2,B12,C,A,E,D

 

原産国:日本 内容量:20g(形状:粉末)

与え方:腸内リセットレシピ参照

賞味期限:開封後10日以内にお使いください。

消費量:小型犬で約4~5回分(目安)

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同包物:レシピ

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・なぜ、薬で腸が冷えるのか?

・なぜ、腸を温める必要があるのか?

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この記事を書いた人

坂田剛

(株)ラクト・ラボ代表取締役。20年間健康美容業界に携わり犬達の世界が人間と同じように生活習慣病が増え始めてきたことをきっかけに15年前に犬のサプリメント販売ラクト・ラボを起業。2018年に法人化。趣味は愛犬とキャンプに行き大自然とふれあいリフレッシュすること。

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