犬はモチを食べれるが、喉に詰まる危険性を考えたら与えない方が無難

モチ(餅)の原料は言わずと知れたもち米です。主な栄養成分は炭水化物で、その他にはタンパク質・ビタミンB群やビタミンE、カリウム等のミネラルが含まれています。
もち米から作られるモチには、犬の体に害になるような成分は含まれていません。しかし、だからといって犬に与えても良いかといえば、答えはダメと言わざるを得ないでしょう。
なぜなら、モチは粘り気の強い食べ物のため、喉(のど)に詰まらせてしまうと窒息の危険性があるからです。
目次
犬の食道の太さは飼い主が想像するよりずっと細い
犬がモチを食べると、食道に詰まらせてしまうかもしれない――。
「そんなの、滅多に起きるようなことではないでしょう?」などと考えるのは大間違い!なぜなら、犬の食道は私たちが想像しているより、ずっと細いからです。
- 小型犬……約1cm
- 中型犬……約1.5cm
- 大型犬……約2cm
なんと、大型犬でさえ直径2cm程度しかありません。小型犬は直径1cm程度とさらに細く、極小サイズにいたってはこれよりもっと細いのです。
そして、モチのサイズを考えてみてください。市販されている切り餅のサイズは、おおむね6.5cm×4cm程度の長方形ですよね。もしもこのサイズのモチを犬が丸飲みしてしまったら、食道に詰まってもおかしくありません。
犬にモチを食べさせるときは1cm程度の角切りにして……という記述を見かけることもあります。しかし、小型犬の食道が1cm程度であることを考えると、それでもまだ不安を拭い去ることはできないんですよね。
では、雑煮に入ったモチのようにドロドロだったら安全なのかといえば、これも「う~ん」と言わざるをえません。というのも、ドロドロになったモチは食道にへばりついてしまう可能性があるからです。
食道にモチがへばりついてしまった場合、窒息はしなかったとしても、嘔吐を誘発する原因になる可能性があります。

犬にモチをしっかり咀嚼(そしゃく)させることはムリ
私たち人間は、ある程度食べたものを咀嚼してから飲み込みますよね。これは、よく噛んで唾液を分泌し、唾液に含まれているアミラーゼ(でんぷんを分解する酵素)をしっかり混ぜ合わせるためです。
しかし、犬の唾液には消化酵素の類はほんのわずかしか含まれていません。そのため、基本的には丸飲みをして、胃の中で待ち受けている強力な胃酸に消化の第一歩を任せているのです。
そのため、ただでさえ噛み切りにくいモチのような物質を、犬がしっかり咀嚼することはありえません。骨の欠片すら丸飲みするぐらいですから、柔らかいモチなんてパク→ゴクンといくに決まっています。
もしもしっかり咀嚼しているように見えたとしたら、それはおそらく口の中にモチがくっついてしまったからであり、咀嚼しているわけではないのでしょう。
つまり「よく噛んで食べなさいね」などと言いながら愛犬にモチを与えることは、無意味でしかありません。都合よく愛犬を擬人化してはいけないのです。

犬はモチを食べれるが無理に与える必要はない
おまけに、犬は人間ほどにはモチのような炭水化物多めの食べ物を消化することが得意ではありません。腸の長さが人間より短い犬にとって、消化に時間のかかる食べ物は消化器に負担をかけることになるのです。
「我が家では犬にはモチは与えません」というお家であっても、目ざとい犬達は飼い主が美味しそうに頬張るお餅を虎視眈々とねらっていることもあります。愛犬の食いしん坊を自覚しているのであれば、なおのこと要注意です。
気づいたら愛犬がモチを盗み食いしていて、窒息で苦しんでいた――。こんなことになれば、お正月の楽しい気分は吹き飛んでいくことになるでしょう。窒息しないにしても、下痢や嘔吐をする愛犬を目の前にしたら、休日を思う存分楽しむことは難しくなります。
飼い主がお餅を食べている横で愛犬が物欲しそうに見つめていたら、いつもの犬用のオヤツをあげるのが一番。モチは犬が食べられる食品ですが、無理して食べさせる必要のないものです。
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